612兆円を運用する世界最大の投資会社ブラックロックが26日に発表した週報の中で、仮想通貨が今後広く普及していくとの見通しを明らかにした。

 ブラックロックは、仮想通貨のボラティリティが下がり広く投資ポートフォリオに組み込まれるまでには時間がかかるとしながらも、「基本的には市場が成熟するにつれ、仮想通貨がより広く使われるようになると見ている」とした。

 ただし今のところ「全てを失う可能性を受け止められる人のみ(投資を)検討すべき」と断っている。

 ブラックロックは先月にもコインチェック事件や世界的な規制の動きについて触れ「仮想通貨にはとてつもない何かがあるということを示唆している」とするなど柔軟な姿勢を見せている。

 (参照:「約620兆円運用の米ブラックロック「仮想通貨は投資可能な資産でないが興味深く注視」2018年1月30日)

  今回ブラックロックはブロックチェーン技術の可能性にも言及したが、広く普及するためにはソフトウェア開発やメンテナンスモデルの構築等の面でまだ「多くのハードルがある」とした。

 米投資業界ではビットコインや仮想通貨に否定的な声も多く、今月も投資家ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャーハサウェイ社の副会長チャーリー・マンガー氏がビットコインを「完全に愚かなもの」とこき下ろしていた。