ビットコインマイニング企業MARAホールディングスは、第1四半期決算において、過去12か月でビットコイン(BTC)の保有量をほぼ3倍に増加させたことを明らかにした。
一方で、ビットコインの生産量は減少し、収益はウォール街の予想をわずかに下回った。
保有BTCは前年比175増加
コインゲッコーによると、MARAの保有量は上場企業の中で第2位に位置しており、首位は55万5450BTCを保有するストラテジー(MSTR)となっている。
コインマーケットキャップのデータによれば、MARAの保有BTCの総額は、記事執筆時点でのビットコイン価格10万2660ドルをもとにすると約49億ドルに達する。なお、過去24時間でビットコイン価格は4.86%上昇している。
一方で、同四半期にMARAがマイニングしたBTC量は2286枚となり、前年同期から19%減少した。
MARAはこの減少について、2024年4月に実施された半減期によるマイニング報酬の減少(1ブロックあたり6.25BTCから3.125BTCへ)と、供給の引き締まりを理由に挙げている。
ザックス・リサーチによると、MARAの収益はアナリスト予想を0.35%下回った。過去4四半期において、MARAがコンセンサス収益予想を上回ったのは1度だけという。
MARAの株価は5月8日の取引時間中に7.2%上昇したものの、その後のアフターマーケットで約2%下落している。
他のマイナー企業も同様の課題に直面
マイニング企業ライオット・プラットフォームズも、同日の第1四半期報告において同様の課題を報告している。
ライオットによれば、同四半期のビットコイン採掘にかかる平均コストは4万3808ドルで、前年同期(2万3034ドル)から約90%上昇したという。ただし、同社の収益はアナリスト予想の1億5980万ドルを1%上回った。
ほかのビットコインマイニング企業では、市場予想を下回る決算結果となっている。
クリーンスパークは、予想を0.58%下回る1億8171万ドルの収益を報告。コア・サイエンティフィックは、Q1収益が7950万ドルと、市場予想を8.11%下回り、前年同期の1億7930万ドルからも大きく減少した。
中でも最大の乖離があったのはHut8で、市場予想の3500万ドルに対し、実際の収益は2100万ドルと、35%の大幅な下振れとなった。
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