ベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)は「ゲームのインフラやテクノロジーがメタバースにおける重要な構成要素になる」と述べ、Web3に焦点を当てたゲーム系スタートアップ企業専用の6億ドルのファンドを立ち上げた。

このファンド「GAMES FUND ONE」は、ゲームスタジオやゲームインフラプロバイダー、Discordのようなプレイヤーコミュニティをサポートするアプリケーションといった分野に投資していく。

a16zは「来たるべきメタバースはゲーム技術を持つ企業によって構築される」と予測している。ゲーム業界は「メタバースを作成するために解決する必要のある問題の多くを既に解決している」とも指摘し、ゲームは「人々が時間を過ごす支配的な場所になる」と考えている。

4月以降、ベンチャーファンドや大手企業がWeb3やゲーム、メタバースのプロジェクトに約30億ドルの資金を投入している。ベンチャー企業のWhite Star Capitalは、分散型金融(DeFi)とゲームに特化したファンドのために1億2000万ドルを調達しており、Framework Ventureはブロックチェーンゲームプロジェクトに投資するために2億ドルを割り当てた。これらは、いずれも2022年4月に実施されたものだ。

同じく4月には人気ゲーム「フォートナイト」を運営するエピック・ゲームズは、20億ドルの資金調達を行っている。既存の投資家であるソニーグループ株式会社と、LEGOグループの持ち株会社である投資会社キアクビ(KIRKBI)が、それぞれ10億ドルを出資した。

今回のファンドは、a16zにとって初のゲーム専用ファンドですが、同社は過去にもバーチャルリアリティ(VR)企業Oculusやゲーム開発企業Zyngaなど、ゲーム関連のプロジェクトを支援して成功を収めている。今回の専門ファンド設立は、「ゲームに特化したものが必要だという我々の信念を確固たるものにした」と述べている。

ファンドに参加したのは、Riot Gamesの共同創業者マーク・メリル氏、人気ブロックチェーンゲームAxie Infinityを所有するSky Mavisの共同創業者アレックス・ラーセン氏とジェフリー・ジーリン氏といったゲーム開発会社や人気ゲームの創業者達だ。