被害総額8億円超、SIM再発行を悪用の仮想通貨窃盗犯が10年の禁固刑

21歳のジョエル・オーティズ容疑者が、スマートフォンをハッキングし仮想通貨を盗んだとして10年の禁固刑を言い渡され、仮想通貨の窃盗で米国で初めて有罪判決を受けた者の1人となった。米カリフォルニア州サンタクララ郡検事局が4月22日に発表したプレスリリースにおいて、明らかになった

プレスリリースによると、オーティズ容疑者は、少なくとも40人の被害者から750万ドル(約8億4000万円)以上を盗んだという。2018年5月には、仮想通貨関連の起業家から数分で520万ドル(約5億8000万円)を盗み出した。同容疑者は、ロサンゼルスのナイトクラブで1万ドル(約112万円)を費やし、ある音楽祭に移動するためにヘリコプターをチャーターしたほか、最高級の服やカバンを購入したそうだ。

当局は、同容疑者について、標的にした被害者の仮想通貨の窃盗、SNSアカウントを仮想通貨ビットコイン(BTC)で売買することを目的に、スマートフォンの紛失・盗難時などのSIM再発行(SIMスワップ)を悪用したなりすまし詐欺の常習犯と説明した。

違法なSIMスワップでは、偽造あるいは盗まれた住所情報や社会保障番号を元に、携帯電話会社が新しいSIMカードへの切り替えを行ってしまう。これによりハッカーは、スマートフォンのSMSなどを組み合わせた2要素認証(2段階認証)を回避できるようになる。

当局は、2018年ロサンゼルス国際空港でオーティズ容疑者を拘束した後40万ドル(約4474万円)を押収しており、残りは使い込んだか、隠匿したものと見ている。エリン・ウェスト検察官は、次のように明かした。

「これら犯罪では、(富裕層に抵抗する)ロビン・フッドのような義賊は存在しない。彼らは、銃の代わりにコンピューターを利用する詐欺師にすぎない。また実験的な仮想通貨を盗み出しているだけではなく、大学の学費、住宅ローンなど、一般的な人々の生活基盤となる資金をも盗んでいる。」


翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 21-Year-Old Jailed for 10 Years After Stealing $7.5M in Crypto By Hacking Cell Phones