2016年に仮想通貨取引所ビットフィネックスから盗まれた仮想通貨ビットコイン(BTC)の一部が、6月7日にハッカーの仮想通貨ウォレットから未知のアドレスに対して移された。仮想通貨のトランザクション(取引)履歴を公開している「ホエール・アラート」のツイートにより明らかになった。
盗まれたBTCの移動は、6月7日午前6時8分(UTC)に始まり(当日中に)6回行われた。記事掲載時点の価格で約150万ドル(約1億6000万円)に相当する計185BTCが移されたようだ。
(2016年に仮想通貨取引所ビットフィネックスから盗まれた仮想通貨ビットコイン(BTC)の一部が、ハッカーの仮想通貨ウォレットから未知のアドレスに移された。掲載画像は、6回の移動のうちの5回分 出典: ホエール・アラート公式ツイッターアカウント)
移動された計185BTCは、ビットフィネックスから盗まれた12万BTCの約0.15%にあたる。これは、2016年盗難当時の価格では7200万ドル(約8億円)に相当したが、現在(記事掲載時)では9億7300万ドル(約1053億円)となっている。
テック系ニュースサイト「ザ・ネクスト・ウェブ(TNW)」によると、ビットフィネックスのマーケティング部門ディレクターのアネカ・デュー氏は、今回の盗難BTCの移動と同社は無関係だと主張した。
5月8日に公開された、ビットフィネックスの独自トークン「レオ(LEO)」のホワイトペーパーにおいて、2016年に盗まれた仮想通貨の回収のため、同社はさまざまな戦略を引き続き実行していると明らかにしていた。また2019年2月、米国当局と共同で約28BTC(当時の価格で約1125万円)の回収に成功したと発表した。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版