グローバル暗号資産取引所MEXCは11日、重大なセキュリティインシデントに対応するための新たな取り組みとして、1億ドル規模のユーザー保護基金「Guardian Fund（ガーディアンファンド）」の設立を発表しました。
このファンドは、ハッキングやシステム脆弱性によって生じたユーザー資産の損失に対し、迅速かつ透明な補償を提供することを目的としています。従来の第三者保険と異なり、MEXCが独自に資金を管理・運用する設計となっており、申請から支払いまでのプロセスを大幅に簡素化・迅速化することが可能になっています。
ファンドの仕組み：オンチェーン公開と検証性
Guardian Fundは、以下のような高い可視性と検証性を備えた仕組みで構築。
- ファンド残高のリアルタイム表示（ブロックチェーン連動）
- 補償対象インシデントの公開リストと対応ステータス
- 補償プロセス・適用条件の明示
- 関連ウォレットアドレス（例：USDT）の完全公開とオンチェーントラッキング
MEXCは公式サイト上で、これらの情報をユーザーが直接確認・検証できる設計としており、「中央管理と分散型検証の両立」が計られています。
Guardian Fundが補償対象とするのは、以下の限定的かつ重大なインシデントに限られます。
- プラットフォーム自体へのサイバー攻撃による侵害
- 技術的欠陥（スマートコントラクト含む）によるユーザー損失
これらのケースに対して、MEXCがファンドから即座に補償を実行することで、ユーザー資産の安全性を担保する形です。
多層的なセキュリティ体制とPoR制度
MEXCでは、Guardian Fundに加えて以下のような包括的な資産保護体制を整備しています。
- 先物取引向け保険基金：強制清算による証拠金超過損失への対応
- PoR（準備金証明）制度：全ユーザー資産に対し100%の裏付けを持つことをオンチェーンで公開
これにより、通常の市場変動リスクから、ブラックスワン的な重大インシデントまでをカバーするレイヤード・セキュリティモデルが形成されています。
MEXCの最高執行責任者（COO）Tracy Jin氏は、次のようにコメントしています。
「MEXCではセキュリティを非常に重視しており、ガーディアンファンドは、その責任を果たすための具体的な取り組みです。社内の防御体制を強化するだけでなく、ユーザーに実際に機能する、目に見える保護を提供いたします。これは単なる約束ではなく、必要なときに実際に役立つ保護策を提供するという、MEXCの責任の表れです。」
MEXCについて
2018年に設立されたMEXCは、「暗号資産を手軽に始めよう！」という目標を掲げ、170カ国以上で4,000万人以上のユーザー様にサービスを提供しています。MEXCは最多の人気トークン数、毎日のエアドロップ、最安値の取引手数料で知られています。
アクセスのしやすさと効率性に重点を置いた当社の先進的な取引プラットフォームは、新規トレーダーや経験豊富な投資家まで幅広い層に支持されています。MEXCは、シンプルさと革新性を重視し、暗号資産取引をより手軽で収益性の高いものにすることを目指しています。