Altair VRのCEOがGleamを使ってみた結果【はじめてのエアドロップ戦略】

無料で仮想通貨がウォレットに振り込まれる「エアドロップ」という仕組みがある。競争が激化するICO市場で、プロジェクトがユーザーを引き込むための手法としてよくつかわれている。本稿では「エアドロップ」の仕組みを活用して短期間でユーザーを集める方法を紹介する。

今回エアドロップを使った集客キャンペーンを行ったのはVR関連のプロジェクトAltair VR(アルトエアVR)だ。18日という短い期間で1500人のユーザー獲得に成功した。うち、252人が実際ICOへの参加に至ったというが、それ以外にもフェイスブックやツイッター等でのユーザーがそれぞれ1500~2700人増加したり、サイトへ流入が増えたりと様々な利点があったようだ。しかもこの「エアドロップ」キャンペーンを実施するのに約1.6万円+2日間の作業しかかからなかったというから驚きだ。

ここでは、アルトエアVRのコンスタンティン・ウルヴァンツェフCEOの自らの言葉で紹介する。

「エアドロップ」を思い立った経緯

ある時誰かから、ユーザーに何らかの作業をしてもらう代わりにトークンを与える作業報酬プログラム、いわゆる「バウンティ」について尋ねられました。私は物事を深く考える人ですから、自動的にそういったキャンペーンを行うサービスを使用するか、自分でキャンペーンを作るか、という2つの選択肢があることにすぐ気付きました。

私たちは自分でトークンを作っていますので、できる限りのことは勉強して自分の手で行おうと思いました。そこで作業報酬キャンペーンを設計し実行してみたのですが約5日間かかり、反応はイマイチでした。

そこで「エアドロップ」を通して登録した人に無料でトークンを配布するという考えに至ったのです。ただ「エアドロップ」には賛否両論あり、プロジェクトの得にならない「無料」を好む人々を引き付けるだけとなる可能性があるので注意が必要でした。

エアドロップ作成ツール「グリーム(Gleam)」を活用

そこで出会ったのがgleam.io(グリーム)というサービスです。Gleamはデジタルプロダクトを宣伝するための強力なツールで、ロシアではSteamのゲームを無料で入手する方法として知られています。 私は数日間徹底的にGleamを調べて、エアドロップをするのに有用なサービスだと気付きました。

Gleamは主にエアドロップを利用したコンテストを実施するためのツールです。これを使うとTwitterやYouTubeチャンネルに登録する等のタスクをユーザー向けに作成し追跡することができるのです。

各タスクを実行するとユーザーはポイントをゲット。より多くのタスクを行いポイントを貯めると大きな賞金をもらえる可能性が高まる仕組みです。

自社のドメイン上にGleamを展開する場合のコストは149ドル/月となります。

ちなみにGleamを自分のドメイン上に配置することは非常に簡単です。ページを作成すると、GleamはHTML埋め込みコードを生成。それをページに追加するとウィジェットが表示されます。

エアドロップにコンテストの要素を取り入れ

私たちの行ったエアドロップキャンペーンの特徴は、なんといってもポイントの持ち分によって賞金獲得の確率が変わるコンテストの要素を含んでいたことでしょう。

  • トークンと引き換えにユーザーに何らかの作業を求めた
  • 途中でやめる人が出ないようにタスクはできるだけ単純にした
  • タスク完了を確認する仕組みをつくった
  • トークン送付先となるユーザーのETHアドレスを取得するプロセスが必要だった
  • 参加者数は1500人に絞った

ちなみにエアドロップをかけたコンテストの参加者に求められるタスクは次のようなものでした。

  • プロジェクトのTelegramチャンネルに登録する - 50ポイント
  • Twitterアカウントに登録する - 20ポイント
  • 公式YouTubeチャンネルに登録する - 20ポイント
  • Facebookの公式ページを訪問する - 20ポイント

これらタスクのうち②~④の結果は自動的に追跡できるようになっています(①のテレグラムは自分で設定する必要あり)。ただしフェイスブックとインスタグラムの「いいね!」も対応していませんでした。

タスク完了の確認は手動で行う方法もあります。私はユーザーのニックネームを尋ねた上で、コンテストが終わる前にテレグラムチャンネルを退会したらポイントをキャンセルすると通知することにしました。利いた人もいましたが、もちろんすべてのユーザーに利いたわけではありませんでした。

ちなみにエアドロップを得るためには4つのタスクを全部完了する必要があります。タスクを完了後、ユーザーははじめてETHウォレットのアドレスを入力することができるようになります。

後は管理者アカウントを使ってエアドロップ参加者の数を監視し、1500人に届いた時に停止するだけです。Gleamに制限はありませんが、実験の第1段階ではこれで十分だと判断しました。ちなみにこれが管理画面で手動で監視する必要があります。

ユーザーを怒らせるところだった

Gleamの醍醐味はなんといってもコンテスト実施機能です。まずは実施期間ですが、ICOプレセールまで1ヶ月半あったので、コンテスト実施期間を2ヶ月間にしました。ですがエアドロップに参加できる人数を1500人と制限していたので、エアドロップを前もって中止することになったのです。十分な参加者数が集まったことを確認した後、私はタスクリストから「エアドロップ」を削除しました。しかしなんと、エアドロップを完了したユーザーに関する情報まで管理画面から消されてしまったのです。幸いなことにGleamのサポートを通じてデータを復元させることができました。結果として、新しいユーザーがエアドロップに参加できないようにするには、ウォレットアドレスを入力するオプションを削除すればよかったのでした。

「アフィリエイト」の重要性

エアドロップは無料が好きな人を引き付けますがこれだけでは不十分です。爆発的なユーザー数を引き付けるには、「アフィリエイトプログラム」が必要です。Gleamでは数回のクリックだけで簡単に追加できるようになっています。

Gleamでは、ユーザーがアフィリエイト招待状をSNSでシェアできるようにしたり、招待者数に制限をつけたり、他のタスクを完成した後にのみアフィリエイトプログラムを利用できるようにしたり、多くの設定を選ぶことができます。

私のキャンペーンでは、招待したユーザー1人につき100ポイントを付与。他のどのタスクよりも大きなポイント数です。

BitcointalkとSNSにエアドロップ・コンテストの情報を発表して12時間後。アフィリエイトプログラムがうまく作動し登録者の数が爆発的に増加し始めました。ちなみにコンテストの賞金は1.25 ETH相当のトークンで10セット用意。これをめぐって多くのユーザーが参加してくれました。

ユーザー参加型のSNSコンテストも設計可

さらにクリエイティブなコンテストも実施してみました。#altairvr2018のハッシュタグを付けて、セルフィーの投稿を促したのです。

ですがこのアイディアは失敗。タダ券を求めるような人たちはあまり顔出ししたくないことがわかりました。

エアドロップの集客結果は上場

エアドロップ実施の期間中、ユーザーは多くのタスクを完成していきました。トラフィックの増加は特にアフィリエイト投稿と連動していました。

そしてこれは、ユーザーがどんなタスクを好んだかを示す統計です。

ある時、私は必須タスクにあった「YouTubeチャンネルに登録」から「ビデオを見る」に変えていました。そしてこのタスクは一番人気のタスクとなったのです。このように、コンテスト実施期間中でもタスクの変更や追加を簡単にできるわけです。

まとめ

  1. エアドロップはよい集客手法になりえる
  2. 1分以内に完了できるものが「タダ」と認識される
  3. エアドロップ好きな人は作業によって報酬を得ることも厭わない
  4. エアドロップの成功にはアフィリエイト導入が必須
  5. タスクはできるだけシンプルなほうがよい

エアドロップによる集客を簡単に行えるGleam。ICOを主催する皆さんにとってきっと役にたつでしょう。

アルトエアVR CEO

コンスタンティン・ウルヴァンツェフ