メタ社のVR(仮想現実)・メタバース部門であるリアリティ・ラボは、7四半期連続で損失を計上したが、マーク・ザッカーバーグCEOは「巨大な機会」と呼ぶこの領域への投資を継続する構えだ。

7月27日に行われたメタ社の第2四半期決算説明会で、ザッカーバーグ氏は、VRアプリケーションとメタバース・プラットフォームが十分に成熟し、「数千億ドル」にものぼる「巨大な機会」に成熟するまで、こうした損失があと数年続く可能性があると認めている。

「メタバースは、様々な理由から巨大な機会となる。これらのプラットフォームを開発することで、何千億ドル、いや何兆ドルものお金が時間をかけて解き放たれることになると、私は強く感じている」

「これは明らかに今後数年にわたる非常に費用のかかる事業だ」とザッカーバーグ氏は付け加えた。「これを構築するために重要な役割を果たしたことを嬉しく思うようになると確信している 」とも言う

リアリティ・ラボの営業損失が長期化していることは、先日発表されたメタ社の第2四半期決算報告で明らかにされた。研究開発段階の事業部では、このような赤字は珍しいことではない。

リアリティ・ラボは、メタのユーザーがVRヘッドセットのオキュラスとメタバースを含む同社の様々なソーシャルプラットフォーム上でつながるためのVRおよび拡張現実(AR)アプリケーションを開発している。

赤字に加えて、リアリティ・ラボの収益は2021年から減少傾向にあり、営業利益率は2020年から減少傾向にある。2022年第2四半期に計上した売上高111億ドル、利益率29%は、過去7四半期で最も低い水準である。

またザッカーバーグ氏は「厳しいマクロ環境」が損失を悪化させている可能性を指摘した。

彼は、現在の経済状況は四半期前よりも悪化していると述べ、次のように付け加えた。

「景気後退局面に入ったようだ。これは、デジタル広告ビジネスにも幅広く影響を与えることになる。このような環境の中で、我々はより強くなるための長期的な投資を行うことに集中している」