仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)やイーサリアムがそれぞれ急騰する中で、出遅れ感が出ていたのがリップル(XRP)だ。仮想通貨相場全体が押し上げられていることからXRPも上昇傾向にはあるものの、ビットコインやイーサ(ETH)ほどの上昇は見せていなかった。

しかし、ここにきてXRPにも大幅上昇の兆しが見えてきている。急騰からひと段落しているビットコインやイーサが過去24時間でマイナス基調となっている中で、XRPは5%のプラス。仮想通貨アナリストからは大幅上昇の「ムーンショット」が見られるかもしれないとの声が出ている。

coin360

(出典:Coin360 7月29日午前11時00分)

最近のXRPの低調については投資家からの関心の低迷や新たな資本が流入していないことが問題視されていた。しかし、27日にXRPが0.22ドルを超えたことで、仮想通貨アナリストのBigCheds氏は2月以来初めて200日移動平均線を上回ったことを確認した。

この200日移動平均を上回る動きについては、ほかのアナリストからも注目ポイントであると指摘が上がっている。

ツイッターで20万フォロワーを超えるトレーダー、crypto_randは28日、「もしXRPが22セントを再び破ればムーンショットになる」とツイートした。

29日には今年のリップル社の年次カンファレンスSWELLの北米向けウェビナーが開催される。

ビットコインとイーサの陰に隠れていたが、0.23ドル付近を推移しているXRPに再び注目が集まるかもしれない。

ビットコインの難易度調整、ー3%に

一方で、ビットコインは298日、採掘難易度調整を−2.87%で終えた。これまでの10%前後の大幅難化が続いていたが一転して、軟化となった。BTC.comによると、ビットコインの採掘難易度は16テラ台に戻った。

採掘難易度

(出典:BTC.com「ビットコイン採掘難易度の推移」)

ビットコインの採掘難易度は、ブロックを生成する難易度を指す。10分に1回のブロック生成を維持するため2週間ごとに変更される。

採掘難易度はマイニングにおける計算力を測るハッシュレートと相関のある値だ。半減期後も好調な推移を示し、過去最高を記録していたハッシュレートもわずかな減少に止まった。ビットコインのネットワークは強固で健全な状態であることが示された形だ。

ハッシュレートはマイナーがビットコイン取引にかけている計算能力を表す値。平均値が高ければ、マイナーは労力をかけてでも収益が得られると考え、ネットワークを強化していることを示している。

一部の投資家は、5月の半減期後に報酬減によるマイナー降参が発生し、ネットワークの安定性にも悪影響を与えるのではと懸念が出ていた。実際に半減期直後の5月20日、その次の6月4日には採掘難易度がそれぞれ6%、9.29%のマイナスを記録。しかし、その後には14%、9%と大幅の上昇となり、前回は過去最高の17テラを超えていた。