リップルが看板イベント「Swell」を開催した直後、XRPの価格は急落し、イベント期間中に見られた短期的な上昇分のほとんどを失った。
Swellでの発表はXRP強気派の期待を裏切る
11月5日に2.40ドル付近まで上昇したXRPは、その後9%下落し、リップルの発表内容にもかかわらず2.19ドルまで下落した。
今年のSwellは11月4〜5日にニューヨークで開催され、シタデル・セキュリティーズとフォートレス・インベストメント・グループが主導する5億ドル規模の資金調達ラウンド、ステーブルコインRLUSDの新しい統合、さらにXRPレジャー(XRPL)上での分散型レンディング・プロトコル構想などが発表された。
しかしXRP価格は再び下落し、いつもの「噂で買い、事実で売る」という展開を再現する形となった。実際、2020年以降の過去5年間のうち4年で、Swell開催から年末にかけてXRPはマイナスリターンを記録しており、熱狂がイベント後に冷めていく傾向が続いている。
さらに、株式市場の軟調や米国の流動性引き締めを背景にビットコイン(BTC)が一時10万ドルを割り込んだことも、XRPを含むアルトコイン市場全体のセンチメントを冷やしている。
デッドクロス形成で2ドル割れの可能性
XRPの最近の下落は、弱気トレンド継続を示す典型的な「ベアフラッグ」パターンを確認する形となった。さらに、50期間指数平滑移動平均線(EMA)が200期間EMAを下回る「デッドクロス」形成も目前に迫っており、下落圧力が強まっている。
このベアフラッグは、9月初旬に3.60ドル付近から急落した後、2.60ドル方向へ緩やかに上向く狭い保ち合いで形成された。上限での反発失敗と下限割れが確認されたことで、売り手が再び主導権を握った形だ。
現在、XRPは1.65〜1.70ドルのレンジに向かう可能性があり、この水準はベアフラッグのターゲットと4月のサポートラインが重なる位置にあたる。
オンチェーン分析企業グラスノードのデータによれば、この下落ターゲットはXRPの実現価格(すべてのウォレット群の平均取得コスト)とほぼ一致しており、長期保有者が過去に買い増しを行ってきた重要な価格帯でもある。
このような収束は心理的・テクニカル両面でのサポートとして機能しやすく、さらなる下落を食い止める底値圏となる可能性がある。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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