米国の連邦裁判所が仮想通貨取引所でのXRPの販売が米国の証券法に適合しているとの判断を下した後、XRPの価格は急騰した。
7月14日、XRPの価格は約10%下落し、0.76ドルとなったが、前日の最安値に比べてまだ約65%上昇している。
過去24時間での最高値では、XRP/USDのペアは0.93ドルに達し、これは2021年12月以来の最高水準で、1ドルに迫る勢いだった。

クジラに支えられたXRP上昇
ある指標によれば、XRPの価格上昇はリップルに関するポジティブなニュースへの短期的な反応だけでなく、大口の投資家がXRPの価格上昇を支えている可能性がある。
例えば、XRPの大幅な価格上昇の期間は、取引高が10ヶ月ぶりの高水準に達した時期と一致している。また、XRPのクジラ(10万ドル以上を保有するウォレット)による取引数は2023年の最高水準に達し、最も裕福な投資家たちがXRPの価格上昇を支持していることを示唆している。
データ分析プラットフォーム、サンチメントのアナリスト、ブライアン・キュー氏は、「クジラとシャークのアドレスがこの価格上昇に向けて供給量を増やしている場合、それは価格上昇が始まったばかりで、これから良いことが起こる兆候だ」と述べている。

さらに、XRPの価格上昇は、10万~1000万のトークン残高を持つエンティティによって保有される供給の増加と一致している。つまり、大口投資家たちは価格上昇で売却するのではなく、実際にはXRPを蓄積し、さらなる利益を期待してポジションを取っているということだ。

XRPが1ドル以上に?
テクニカル的な観点から見ると、XRPは今後数日間で重要な1ドルのレベルをテストする可能性があるが、その先の価格上昇の可能性は現時点では弱い。
特に、7月14日の反落は、複数年にわたる水平トレンドライン(紫色)と巨大な下降トレンドラインの天井(黒色)からなるレジスタンスの合流点近くで発生した。また、XRPの週間相対力指数(RSI)は買われ過ぎとなり、調整の可能性が高まっている。

反落が発生した場合、XRPの価格は9月までに約0.45ドル近くの複数年にわたる上昇トレンドラインのサポートに向けて下落するリスクがある。その場合。現在の価格水準から約55%下落するということになる。
他の価格目標には、トークンの50週間指数移動平均(50週間EMA; 赤い波)近くの0.48ドルと200週間EMA(青い波)近くの0.50ドルが含まれる。
一方で、RSIが買われ過ぎの場合、XRPの価格が0.75ドルから1ドルの範囲内で横ばいに推移する結果をもたらす可能性もある
XRPの価格が1ドルを確実に突破すれば、9月までの次の価格目標は、2021年8月から12月のレジスタンスレベルである1.35ドル近くになる可能性がある。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自分でリサーチを行って決定してください。