XRP(XRP)の価格は過去2週間で約30%回復しており、仮想通貨市場全体の反発と、リップルと米証券取引委員会(SEC)との長期にわたる法廷闘争が終結したことが主な要因とされる。

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XRP/USD 日次価格チャート Source: TradingView

現在のXRPの反発は、古典的な強気継続パターンの中で展開しており、今後数週間でさらなる上昇が見込まれる可能性がある。

XRPの75%上昇シナリオ

XRPのテクニカルチャートでは、価格が対称トライアングルパターンを形成しているとみられる。

対称トライアングルは、強い上昇トレンドの後に価格が収束するトレンドラインの間で保ち合うことで形成される、典型的な強気継続パターンとされる。テクニカル分析の一般則では、価格が上側のトレンドラインをブレイクすると、上昇幅は三角形の最大幅に相当する可能性がある。

XRP/USD 週次価格チャート. Source: TradingView

3月21日時点では、XRPは下部トレンドラインで反発しており、4月までにトレンドラインの頂点にあたる2.35ドル付近への上昇を目指しているとみられる。仮にブレイクが成立した場合、6月には4.35ドルへの上昇が見込まれ、現在の水準から75%の上昇となる計算だ。

逆に、下部トレンドラインを割り込んだ場合はこの強気シナリオは否定され、1.28ドルまで下落する可能性がある。この下値目標は、三角形の最大高さをブレイクポイント(2.35ドル)から差し引いて算出される。

Source: Amonyx

リップルとXRPを取り巻くファンダメンタルズ

この強気なテクニカルパターンは、最近のリップルおよびXRPをめぐる一連のポジティブな展開と一致している。

特に注目されたのは、SECがリップルに対する控訴を取り下げた2日後の3月21日、XRPが7.85%上昇して2.41ドルに達したことである。

その後、仮想通貨取引所ビットノミアルが、米国で初となるCFTC規制下のXRP先物をローンチする計画を発表したことも、市場の反応を加速させた。

先物契約は、トレーダーが現物を保有せずにXRPの価格に投機できる手段であり、全体的な市場参加を増やし、流動性の向上やスリッページの減少、大口取引の実行容易化につながる。

ただし、XRP支持の弁護士ジョン・ディートン氏によれば、リップルには依然として法的な制約が残されており、アナリサ・トーレス判事が発した差止命令により、同社はXRPを機関投資家に販売することが制限されている。

ディートン氏はコインテレグラフに対し、「リップルが米国内の銀行にXRPを直接発行したいのであれば、この差止命令が障害になる。どうやってこの命令を回避するかが鍵になる」と述べた。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。