XRP (XRP) は、リップル社による中東でのライセンス取得や米当局との訴訟終結への期待から、短期的に価格上昇の可能性がある。

46%の上昇を示唆するチャートパターン

XRPは、1月16日に7年ぶりの高値3.40ドルを記録して以来、下降トライアングルのパターン内で保ち合いを続けている。

この間、XRP/USDは2.00ドルの水平方向のサポートラインで下値を支えられつつ、過去4日間で高値を切り上げ、トライアングルの上限トレンドラインに接近している。

XRP/USD daily chart. Source: Cointelegraph/TradingView

現在、XRPの価格は2.30ドルの上限トレンドラインを試しており、これを上抜けるかが注目される。

もし日足の終値がこの水準を超えた場合、XRPは心理的な節目である3.00ドルへと上昇する可能性がある。この水準は、直近で2度にわたり価格の上昇を阻んできた重要なレジスタンスでもある。

このラインを突破すると、次の主要レジスタンスとなる3.27ドル、さらに年初来の高値である3.40ドルまで上昇し、最大で30%〜46%の価格上昇が見込まれる。

一方、仮想通貨アナリストCrediBull Crypto氏は、XRPが2.00ドルを割り込んだ際に理想的な買い場が生まれ、3.40ドル付近がターゲットになると指摘している。

リップル、ドバイでライセンス取得

3月13日、リップルはドバイ金融サービス庁(DFSA)の承認を取得し、UAE(アラブ首長国連邦)で規制下の仮想通貨決済サービスを提供できるようになったと発表した

これはリップルにとって中東地域での初のライセンス取得となり、UAEの400億ドル規模の国際貿易市場と、400億ドル規模の送金市場への進出を可能にする。

発表後、市場の期待感を反映し、XRPの価格は2.21ドルから2.34ドルまで6%上昇した。

仮想通貨アナリストVincent van Code氏は、「リップルのDFSAライセンス取得はゲームチェンジャーであり、UAEの400億ドル規模のクロスボーダー市場における規制下の仮想通貨決済のリーダーとしての地位を確立するものだ」と述べた。

さらに、「この動きはXRPの採用と成長を加速させ、ブロックチェーン技術が国際金融を変革する大きな可能性を解き放つ」と指摘している。

リップルとSECの法廷闘争、決着間近か

XRP価格に影響を与えるもう1つの要因として、米証券取引委員会(SEC)との法廷闘争の終結が挙げられる。

リップルは2020年以来、未登録証券としてのXRP販売をめぐりSECと裁判を続けてきたが、決着が近づいている可能性がある

2023年7月、米裁判所はXRPが「個人投資家向け販売において証券ではない」と判断。一方で、機関投資家向け販売に関してはリップルに1億2500万ドルの罰金を科した。この判決はリップルにとって重要な勝利となったが、SEC側が控訴を示唆していた。

しかし、最近の報道によると、両者が控訴を取り下げ、リップル側がより有利な条件で交渉を進めているという。

FOXビジネスのエレノア・テレット記者は、「SEC対リップルの訴訟は最終段階にあり、近いうちに決着する可能性が高い」と述べ、未確認の情報筋2人の証言を引用している。

同氏は、「SECの新指導部は、これまでの仮想通貨規制の執行を一旦リセットし、より明確な規制枠組みを整える方向にシフトしている」と指摘している。。

実際、新たなSECの体制下では、コインベース、ロビンフッド、クラーケンといった主要仮想通貨企業への調査や訴訟が相次いで取り下げられている

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