XRP(XRP)の先物建玉(OI)は過去1か月で30%減少し、110億ドルから77億ドルまで縮小した。価格も3.66ドルの高値から下落しており、投機的取引の後退を示している。建玉の減少は通常、利益確定やレバレッジトレーダーの弱気転換を示唆する。

第1四半期にも同様の展開が見られ、XRPの建玉は85億ドルから30億ドルへと65%急減し、現物価格も50%下落した。今回もその傾向を再現しているようにみえるが、下落幅は小さく、建玉が新たな安定レンジを見つければ再び買いが入る可能性がある。

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XRPの未決済建玉と価格 Source: CoinGlass

テクニカル的には、XRPは日足で2.33ドルから2.65ドルにかけてフェアバリューギャップが存在しており、建玉がさらに低下した場合にはこのレンジが需要帯となる可能性が高い。建玉の調整は歴史的に価格安定や再蓄積の局面に先行する傾向があり、次の上昇に向けた再エントリーポイントを提供してきた。

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XRP日足チャート Source: Cointelegraph/TradingView

清算規模は限定的で、月曜日には2200万ドル、8月14日の6%下落時でも5600万ドルにとどまった。過熱した市場で見られるような大規模な投げ売りとは異なり、レバレッジの整理はコントロールされた形で進んでおり、連鎖的な売り圧力のリスクは低下している。

全体的に建玉減少は注意を要するものの、価格底打ちの余地も残している。XRPが2.33〜2.65ドルのレンジを維持できれば、市場参加者はレバレッジ縮小を次の上昇への土台と捉える可能性がある。

クジラの流入が短期の重しに

クリプトクオントのデータによると、XRPが3.66ドルまで急騰した局面では、取引所への流入が増加しており、特に10万〜100万XRPを保有するクジラの動きが目立った。歴史的にこのような流入急増は2018年の3ドル超、2021年の1.90ドル付近、2023年の0.90ドル付近など、市場が天井を付ける前に発生してきた。今回も大口投資家による利確の可能性が示唆されている。

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XRPの取引所への流入 Source: CryptoQuant

現在、XRPは3ドル直下で保ち合いを形成しており、流入が高止まりする中で短期的な売り圧力が意識されている。もしクジラの売りが続けば、2.6ドルのサポートまで下落するリスクがある。

しかし、3ドルを防衛できれば市場の底堅さが示され、再び強気の動きが始まる可能性もある。構造的には上昇トレンドは健在であり、過去サイクルと比較しても健全なテクニカル環境が維持されている。短期的なボラティリティを考慮しても、2025年に5ドル超を目指すシナリオは十分に射程に入っている。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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