仮想通貨取引所に送られた不正入手資金は100億円=WSJ

ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の最近の調査によると、不法に入手された資金8860万ドル(約100億円)が、仮想通貨取引所46カ所に送られていたことがわかった。WSJが28日に伝えた

疑わしい資金のうち900万ドルは、仮想通貨取引所シェイプシフトを経由したという。シェイプシフトは2014年にエリック・ボーヒーズ氏によって設立されたスイス拠点の取引所だ。シェイプシフトは、他の取引プラットフォームとは異なり、ユーザーがビットコイン(BTC)を匿名で取引できるようになっている。警察が追跡できるものの、トランザクションの背後にいる個人を特定することは不可能だ。

仮想通貨によるマネーロンダリングの調査を行うため、WSJはビットコインやイーサリアムを使った投資詐欺、恐喝スキームや他の疑惑など2500件以上の疑わしい案件を追跡するコンピュータプログラム開発したという。シェイプシフトのトランザクションを分析するため、WSJは15秒ごとに最新のトランザクション50件のリストをダウンロードし、同取引所のウェブサイトに格納した。

WSJによれば、マネロン実行者はシェイプシフトのサービスを利用して、BTCを追跡不可能な匿名通貨モネロに変換した。シェイプシフトはさらに、不正に入手された数百万ドルのトランザクションを処理し続けたが、ユーザーの匿名性に関するポリシーは変更しなかった。ボーヒーズ氏はWSJとのインタビューで、「時折現れる犯罪者を捕まえるために人の身元を記録するべきとは考えていない」と語った。

その後、WSJはシェイプシフトに、仮想通貨取引所を利用している疑いのあるアドレスのリストを提供した。シェイプシフトの最高法務責任者ベロニカ・マクレガー氏はWSJに、取引所がこれらのアドレス審査し禁止したと述べた。同氏は、同社が10月1日からユーザー識別データを要求する予定だとも述べた。同社の匿名性に関するボーヒーズ氏の見解について、マクレガー氏は「CEOの個人哲学が、ビジネスの運営方法を意味するものではない。彼はマネーロンダリングに賛成しているのではない」と述べた。

以前はシェイプシフトでは取引のためにユーザーはサインインまたは登録することが義務付けられていないかった。取引所は徐々にトレーダーにIDを要求していくだろう。今月初め、シェイプシフトは新しい報酬プログラムを導入した。このプログラムは、取引ユーザーに「基本的な」個人情報の提供を要求するものだ。