現地メディアの報道によると、ワールドコインは、インド市場でのユーザーに対してオフラインのOrb認証サービスを停止した。

個人の眼球をスキャンして身元を確認する型装置であるOrbは、従来のIDが利用できない地域の住民をオンボーディングするためのツールとしてワールドコインによって考案された。

同社は、現地のOrbオペレーターにUSDCで報酬を提供することで、オフラインのオンボーディング・プロセスを刺激していた。11月からは、ワールドコインのネイティブ・トークンであるWLDで報酬を支払うようになった。

Moneycontrolによると、ワールドコインは「3~4ヶ月前に」インドでのOrbによる検証プロセスを「静かに打ち切った」。しかし、ワールドコインを監督する財団であるツールズ・フォー・ヒューマニティは、当初からオーブはインド、フランス、ブラジルにおける「期間限定アクセス」の取り組みであったと説明している。

コインテレグラフはワールドコインに詳細を問い合わせたが、まだ回答は得られていない。

虹彩スキャンのような個人データを収集するオンボーディング・プロセスは、ワールドコインを巡る論争を巻き起こした。批判者たちは、OpenAIの創設者サム・アルトマンが立ち上げたこのプロジェクトは倫理的に問題があり、「ディストピアの悪夢」の要素を含んでいると繰り返し指摘している。

規制当局も懐疑的だ。ドイツの金融当局は2022年にワールドコインの調査を開始し、イギリスのデータ規制機関もプロジェクト開始後の数日間に調査を開始した。ケニアはワールドコインの活動を全面的に禁止している

8月、セキュリティ・プラットフォームのセルティックは、Orb運営者の審査プロセスに脆弱性があり、攻撃者が認証プロセスを迂回し、適切なIDを持たずにOrbを操作できる可能性があることを報告した

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン