世界経済フォーラム(WEF)は、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによって露呈したサプライチェーンの非効率性や障害を、ブロックチェーン基盤のソリューションの導入がどのように対処できかに関する報告書を4月28日に公開した。

WEFはまた、政府および事業体を対象に、サプライチェーンを現在の経済状況へ適応させて「COVID-19後の経済リバウンドを加速する」支援として、ブロックチェーン導入ツールキットを公開した。

報告書では、現在のコロナウイルスの影響下、民間および公共のサプライチェーンの回復力が試されているとし、なかでも医薬製品、医療用品、食品のサプライチェーンが最も影響を受けているとしている。

サプライチェーンの効率性は透明性に依存しており、サプライチェーンの利害関係者間での「真実の共有」の生成に向けた分散型台帳技術(DLT)への適応を支えると主張している。

ブロックチェーン基盤のサプライチェーンソリューションの導入において、事業体や政府の指導者を支援するツールキット「リデザイニング・トラスト:ブロックチェーン導入ツールキット」は、「リーダーが利益を最大限に引き出し、リスクを最小限にとどめることができる」としている。

同ツールキットは1年以上かけて開発された。50カ国から100以上の民間および公的事業体が貢献したとされる。デロイト、マースク、世界銀行、国連世界食糧計画などを含む。

同ツールキットは、サウジアラムコや日立などさまざまな状況で数々の中小企業で試験を実施してきた。

 

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン