大手デビットカードメーカー兼サービスプロバイダであるWirexが、Shapeshiftと提携を結びAPIの統合をしたことで、ユーザーは、イーサリアム、Monero、ライトコインなど12のさらなるアルトコインの利用が可能になっている。

Wirexは2016年7月に最初のビットコインデビットカードをリリースし、増え続けるビットコインのユーザーベースをVisaやMastercardのストア、小売店など、仮想通貨を利用する如何なるeコマースのプラットフォームでも利用できるようなサービスを提供している。

ビットコインと他の主要通貨間の摩擦を低減するための取り組みとして、UKに拠点を置くスタートアップであるWirexは、銀行業務やPayPalなどのメインストリームな決済サービスプロバイダを通してビットコインを購入できる革新的な機能を追加している。

Wirexのチームは市場においてビットコインがまだ支配的な暗号通貨であると考えているようだが、イーサリアム、ライトコイン、Moneroのような他の主要な仮想通貨の急速な成長を例に挙げ、他の暗号通貨ユーザーも誘致する必要性がある点にも言及している。

 

アルトコインのエコシステム

 

過去数年間で、アルトコインや他のオルタナティブな暗号通貨は、大半のアップコインのような詐欺的な特色と機能によってメインストリームでは悪いイメージが定着してきている。しかしながら、Moneroのような正当な暗号通貨は、ビットコインが苦手としているサービスや機能を提供できる特性のおかげでメインストリームでも受け入れられ始めてきている。

例えば、Moneroは現在世界で最も巨大な、プライバシーにフォーカスを当てた暗号通貨であり、匿名性や金融的プライバシーという点ではビットコイン以上に大きなアドバンテージを提供している。

「ビットコインは先発的なアドバンテージを堪能し、暗号通貨市場を支配しています。しかし、エコシステムが成熟してくるにつれて、他のデジタルアセットを持つユーザーコミュニティも成長してきているのです」と、Wirexの共同設立者であるPavel Matveev氏は語る―「消費者から最も多い要望の一つがマルチアセットに優しいデビットカードを、ということでしたので、今回のShapeShiftとのサービスの提携により、ついに我々はこれを実現した形となります」

 

銀行の必要性を無くす

 

ShapeShiftのチームは、現在Wirexによるサポートは主要な暗号通貨16種にも及び、様々な金融サービスを単一のアプリとシンプルなユーザーインターフェースを通して行えることから、Wirexが提供する複数の暗号通貨が利用できるデビットカードによって、今日の金融エコシステムとその市場における銀行サービスの必要性が消えてなくなる可能性を強調して語っている。

「Wirexは銀行を全く不必要なものに変えてしまいます。暗号通貨と簡単に利用できるモバイルアプリがあれば、銀行を使わなくてもどこでも支払いが可能なのです」と、ShapeShiftの設立者兼CEO、Erik Voorhees氏は語る―「我々はWirexのサービスを弊社のAPIと統合し、消費者のファンディング・オプションの拡大を実現することが出来、大変わくわくしています」

様々な暗号通貨を統合したデビットカードは暗号通貨の流動性を高め続け、究極的には市場価値や、仮想通貨、そして、ビットコインや、イーサリアム、Moneroなどのアップコインの需要も高めていくことだろう。