約11時間後に仮想通貨ビットコイン(BTC)の採掘難易度調整が予定されている。今回はマイナス15%と歴史的な下げ幅が予想されおり、ビットコイン下落に対する警戒ムードも出てきている。
ビットコインの採掘難易度は、10分に1回のブロック生成を維持するため2週間ごとに変更される。一般的に、ネットワークに参加するマイニングのパワーが小さければ(大きければ)、採掘難易度は下がる(上がる)。
BTC.comは11時間後に採掘難易度が約15%下がると予想している。
直近の歴史で大きく採掘難易度を下げたのは2019年の11月7日。ビットコインは9310.19ドルだったが20日後の11月26日には6907ドルまで下落した。
(出典:Cointelegraph, Quandle「ビットコイン価格と採掘難易度」)
最近はマイニングにおける計算力を示すハッシュレートが大幅に低下しており、いわゆる「マイナー降参」状態とみられる。マイナー降参においては非効率なマイナーはマイニングの停止に追い込まれてコストを賄うためにビットコインを売る必要に迫られる。
ジェネシスマイニングの運用トップであるフィリップ・サルター氏は、コインテレグラフの取材に対して、マイナー降参によるビットコイン売りについて解説した。
「伝統的な市場と同じでオペレーションを維持するために全てを売らなければならない。借金を返済するために売らなければならない。マイナーとしてあなたは経費を払う必要がある。電気代を払わなければならない。あなたの経費はドル建てだ。ビットコイン価格が下がっているため、今後生活していくためにより多くの在庫を売らなければならなくなる」
ストック・フロー分析で有名なPlanBとParabolicTravも同意見であり、歴史的に採掘難易度が底をついた時(マイナーの降参時)に強気相場が始まったと指摘している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン