構想発表から約1年。ついにバックトが機関投資家待望のビットコイン先物を9月23日に立ち上げると発表した。現在のところビットコイン相場の反応は限定的だが、仮想通貨業界からはビットコインの機関投資家にとって「史上最高の強気イベント」になるという声が出ている。

(出典:Coin360「ビットコイン/米ドル(1日)」)

「史上最高の強気イベント」

仮想通貨アナリストのスコット・メルカー氏は、バックトのビットコイン先物が現物受け渡しである点に注目し、ビットコインの機関投資家にとって史上最高の強気イベントと主張。現物受け渡しとは、投資家が先物の指定受渡日に現物であるビットコインを受け取る方式であり、現金で受け取る米シカゴ先物市場(CME)などのビットコイン先物とは異なる。

メルカー氏は、現物受け渡しのポイントは、「ビットコインの実際の購入を要求すること」と解説。これは「重大な」ポイントであり、「バックトがこれまでにいくらビットコインを買い集めたのか知りたい」と述べた。

また、既報の通り、ファンドストラットのトム・リー氏は、コインテレグラフ日本版の取材に対して、ビットコインETFよりバックトのビットコイン先物の方が大きなニュースという見方を示した

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コンプライアンス弁護士も歓喜

また仮想通貨業界で著名な弁護士ジェイク・チャービンスキー氏は、なぜビットコインの普及にとって大きなニュースかを解説した。

「大きくてリスクを取りたがらない機関投資家が、CFTCとNYDFSから承認を受け最初から最後まで規制されたシステムを通して、ビットコインを購入しカストディ(資産管理)できる。そして、それらはICE(インターコンチネンタル取引所)という本物の評判に支えられている。コンプライアンス弁護士は喜ぶだろう」

バックトは、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)から適格なカストディアン(資産管理者)として認められたことも明かしていた