米国史上最長の政府閉鎖が続くなか、米上院ではデジタル資産市場構造法案をめぐる協議が依然として進行していると報じられた。
ポリティコの報道によると、上院農業委員会に所属する共和党のジョン・ブーズマン上院議員は、ホワイトハウスの暗号資産・AI担当であるデイビッド・サックス氏、および民主党のコリー・ブッカー上院議員とともに、市場構造法案について協議する予定だという。
農業委員会は、法案が本会議に上程される前に承認を要する主要委員会のひとつだ。この協議は、法案の討議草案の最終化を前に行われる見込みだ。
この市場構造法案は、現在の議会会期で可決される可能性のある仮想通貨業界に最も大きな影響を及ぼす法案の1つとみられている。
同法案は7月に下院を通過しており、当初は超党派の支持を得て上院でも可決されると予想されていた。しかし、分散型金融(DeFi)プロトコルに関する条項を求める民主党側の主張や、現在36日目を迎えた政府閉鎖によって、議論は難航している。
上院議員らが政府を再開させ、米証券取引委員会(SEC)や商品先物取引委員会(CFTC)などの金融監督機関を通常運営へ戻すための予算法案よりも、暗号資産関連法案の審議を優先する意向があるのかは不明だ。
一方、火曜日の選挙で民主党が複数の重要選挙区で勝利したことを受け、クリス・マーフィー上院議員らは共和党側に対し、医療保険補助金の延長や7月の予算削減の撤回を支持するよう圧力を強めるべきだと主張している。
市場構造法案の成立スケジュールは維持されるのか
先週、共和党のトム・ティリス上院議員は、「2026年の中間選挙で審議が複雑化する前に、1月上旬から2月までに暗号資産関連法案を通過させる必要がある」と発言した。
同法案を銀行委員会で共同提出しているシンシア・ルミス上院議員は、当初「年内の成立」を目指すとしていたが、政府閉鎖の長期化により、その実現は難しくなっている。
ルミス氏は火曜日のブルームバーグのインタビューで次のように述べた。
「現在、我々は委員会で必要な票を確保するために毎日スタッフレベルで作業を進めている。これらは超党派の議論であり、非常に詳細な部分まで詰めている。進展は著しい」
水曜日にニューヨークで開催されたリップルの年次イベント「Swell」で、トランプ大統領直属のデジタル資産諮問委員会の事務局長パトリック・ウィット氏は、政府閉鎖が市場構造法案に関する議論を「複雑化させている」と述べた。
ウィット氏によると、政府閉鎖の影響で議員のスケジュールに余裕ができ、議論の機会は増えた一方で、一時帰休中の政府職員が技術的専門知識を提供できないという問題が生じているという。
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