米商品先物取引委員会(CFTC)のロスティン・ベナム委員、は、ブロックチェーンや仮想通貨といったフィンテックの規制について「オープンマインド」で臨むべきだと語った。25日に東京で開催された国際スワップ・デリバティブ協会(ISDA)のカンファレンスで講演した。
ベナム氏は今年1月にCFTCの委員に就任。講演の中で、ディスラプティブ(破壊的)なフィンテック関連の問題への対応に多くの時間を費やしたと話した。
「ビットコイン、暗号資産、分散型台帳技術(DLT)、人工知能、クラウドベースのプログラミングといった問題に、非常に多くの時間を費やすことになった」と、ベナム氏は聴衆に語った。
「農業や医療、金融からアートやクリプトキティーズやドージコインまで」(ベナム氏)と、ブロックチェーン技術の幅広いユースケースを列挙し、その潜在的可能性についても触れた。
ブロックチェーン技術や仮想通貨といったフィンテックの規制を巡っては、米連邦通信委員会の委員長も、公正な取り扱いをするべきだとの声が上がったばかりだ。
ベナム氏にとって、新しい分野の動向を先取りして対応していく事は重要なミッションだ。同氏は、仮想通貨やDLT、AIへの対応について次のように語っている。
「私は単一のゴールを念頭に置いているわけではない。ただ迅速な技術革新に順応することに急ぎ、テクノロジーの進歩をただ追っかけるような昔ながらの規制当局になることを避けたいと思っている」