米商品先物取引委員会(CFTC)のクリスティン・ジョンソン委員は、ボイジャーデジタルの過失により多額の顧客資金が失われたことを厳しく非難した。
ジョンソン氏は10月12日の声明で、ボイジャーデジタルが誤解を招く行為を行い、警告を無視し、「最低限のデューデリジェンス」にも失敗し、顧客を守ることができなかったと批判した。「ボイジャーデジタルの失敗により、砂上の楼閣と変わらない存在になった」と彼女は述べた。
ジョンソン氏は、ボイジャーデジタルが子会社の投資会社が顧客資金をどのように運用しているかについて見て見ぬふりをしていたとも批判。「顧客資産を受け取った投資会社に対して透明性を求める代わりに、ボイジャーデジタルはカストディアンとしての期待に応えず、顧客資金をただ送り出しすだけだった」と付け加えた。
ジョンソン氏の発言は、CFTCが連邦取引委員会(FTC)とともに、ボイジャーデジタルの元CEOであるスティーブ・エーリッヒ氏に対して訴訟を起こしたことを受けたものだ。CFTCの訴訟は、エーリッヒ氏とボイジャーデジタルがプラットフォームと「未登録の商品プール」を通じて詐欺と「登録違反」を行ったと主張している。
一方、FTCはボイジャーデジタルと和解に達し、同社が資産を預けたり、交換したり、投資したり、引き出したりすることができる製品やサービスを提供、マーケティング、または宣伝することを禁止した。
また、CFTCのキャロライン・ファム委員は別の声明で、顧客資金を不適切に使用する仮想通貨企業に対する取り締まりを続けると語った。
しかし、ファム氏はCFTCが商品プール運営者の構成要素を解釈するかについて、その権限を超えて解釈した可能性があると指摘。「そのような解釈は、私たちの法定権限を超えたもので、機関への貸付と消費者金融に関する確立された法律と規制の枠組みを混乱させるだろう」と彼女は語った。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン