イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏は、韓国サムスンの開発者会議に登場しコンソーシアム型のブロックチェーンに苦言を呈した。

ビットコインやイーサリアムなどパブリック型のブロックチェーンと対照的に、コンソーシアム型のブロックチェーンではノード(ブロック承認をするコンピューター)を立てられる参加者が限られている。例えば、フェイスブックのリブラも最初はコンソーシアム型のブロックチェーンを採用する方針。リブラ協会に加盟する100社がノードを立てて取引承認を行う。

大企業の業界への参入が進む一方、ブテリン氏は「ブロックチェーンについて話すとき、彼らはコンソーシアム型のブロックチェーンに焦点を当てがち」と指摘し、次のように批判した。

とりわけ私は(コンソーシアム型のブロックチェーン)には強気な見方をできない。それらのブロックチェーンを十分に分散化させて人々に信頼してもらうことは、かなり困難と考えている。

ブテリン氏はリブラなどを引き合いに出し、「信頼してもらうことより50のノードを立てることが優先事項になっているようだ」と冷ややかに話した。

ブテリン氏に共感する業界関係者は少なくない。

例えば昨年末、仮想通貨リップル共同創設者のジェド・マケーレブ氏は、「ビットコインのブロックチェーンである必要はないが、パブリック(ブロックチェーン)でなければ、あなたは的外れなことをしている」と発言。ブロックチェーンの強みは、「みんなが記録を見られて変えられない」というところにあると強調した

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