クレジットカード大手VISAの研究開発部門Visaリサーチは、膨大な量の個人データをポリシー準拠しながら処理できるブロックチェーン基盤のシステムに関する文書を発表した。
Visaリサーチは、データ分析、セキュリティ、決済のイノベーションに焦点をあてた取り組みを行っている。
今回発表したシステムは「LucidiTEE」と呼ばれる。TEEは、信頼された処理環境(trusted execution environments)という意味。参加者らは、高い透明性とコントロールを維持して、他の当事者らが処理結果を閲覧できない状態で、連携して個人データを処理することが可能になるという。
同システムでは、処理計算の平等性とポリシーのコンプライアンスを確約するために、TEEと共有レジャー間で特定のプロトコルを採用する。同レジャーはポリシー実行の目的のみに使用される。
会社や企業らの間では長く、個人データの安全な処理および共有の実行は懸念事項となっている。
今月初めに開催されたコインテレグラフ後援の仮想通貨・ブロックチェーンのカンファレンス「ブロックショー(Blockshow)アジア2020」では、仮想通貨業界リーダーらのグループが、マネーロンダリングに関する金融活動作業部会(FATF)の規定を準拠しながらプライバシーを維持することを狙いとしたプロトコルの生成を発表している。
同プロトコルでは、仮想通貨サービスプロバイダーが、複数の法管轄において、いかなる中央集権などに登録することなく、お互いに知ることなくトランザクションを実施できるとされると説明されている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン