大手資産運用会社のヴァンエックは9月29日、近日中に提供が開始されるイーサ先物ETF(上場投資信託)からの利益の10%を、イーサリアムのコア開発者に10年間寄付すると明らかにした。
寄付を受けるのは、イーサリアムのコア技術を維持する150人以上の開発者からなるプロトコル・ギルド(Protocol Guild)。ヴァンエックによると、プロトコルを構築するコミュニティに収益の一部を返すことで、感謝の意を示すと考えているようだ。同社は以下のように述べた。
「TradFi(従来の金融企業)がイーサリアムのコア貢献者の努力から利益を得る場合、彼らの仕事に対して還元するのは当然だ。他の資産運用会社やETF発行者に対しても、同様の方法で還元を検討するよう促していく。」
この取り組みにより、ヴァンエックはリド・ファイナンス(Lido Finance)やユニスワップ、アービトラム、オプティミズム、ENSドメインズ、モロチ(Moloch)DAO、ナウンズ(Nouns)DAOといったイーサリアムネットワークを支援する他の仮想通貨コミュニティの一員となる。
プロトコル・ギルドへは、記事執筆時点で4846件の寄付が集まり、合計で1200万ドル(約17億9200万円)以上の寄付がなされている。資金は、彼らの寄稿期間に基づく加重比率でメンバー間で分配される。
Big announcement!
— VanEck (@vaneck_us) September 29, 2023
We intend to donate 10% of our $EFUT ETF profits (https://t.co/gr652AkUvv) to @ProtocolGuild for at least 10 years.
Thank you, Ethereum contributors, for nearly a decade of relentless building & ongoing stewardship of this common infrastructure.
Details
ネットワークのコア開発者たちは、EIP-4844(プロト・ダンクシャーディング)に取り組んでいると伝えられている。このアップグレードにより、イーサリアムに新しい種類の取引タイプが導入され、レイヤー2プロトコルの取引手数料を削減することが期待されている。
ヴァンエックは9月28日、イーサ先物ETFを公表した。このファンドは、ヴァンエックのアクティブトレーディング部門の責任者であるグレッグ・クレズナー氏によって運用管理され、近日中にシカゴマーカンタイル取引所に上場される予定だ。