ヴァンエックが運用するビットコイン上場投資信託(ETF)の取引量が突然急増し、市場ウォッチャーはその理由を探っている。

ブルームバーグのシニアETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏がXに共有したデータによると、ヴァンエックのビットコインETFは、2月20日には2億5800万ドルの取引量を記録した。これは前日からほぼ15倍の増加であるという。

ヴァンエックの取引量の突然の急増は、約3万2000件の個別取引からの流入によるものであり、バルチュナス氏は平均の60倍であると指摘している。「まだ何が起こったのかはわかっていない」とバルチュナス氏は5時間後のフォローアップのX投稿で書いている

「誰も知らない。取引数の急激かつ爆発的な増加を考えると(金曜日は500取引、今日は5万取引)、何かのRedditやTikTokのインフルエンサーがフォロワーに推奨したのではないかと思っている。個人投資家の軍団のようだ」とルチュナス氏は付け加えた。

ヴァンエックは2月15日、米証券取引委員会に通知を提出し、2月21日からETFの手数料を0.25%から0.20%に引き下げるとした。これは市場リーダーであるブラックロックとフィデリティが課す手数料よりも5ベーシスポイント低くなる。

ブラックロックは、そのビットコインETFについて、運用資産総額(AUM)が50億ドルに達するまで手数料を免除すると約束した。2月15日にそのマイルストーンに到達して以来、ブラックロックはファンドへの新規投資に対して0.25%の手数料を課している。

ウィズダムツリーのビットコインETF(WBTC)の取引量も「突出している」とバルチュナス氏は述べ、2月20日には平均から約1200%の増加を記録して1億5400万ドルとなった。

WBTCは2月20日に2万3000件の個別取引を経験し、「金曜日にはわずか221件の取引だった」とバルチュナス氏は指摘する。

デューン・アナリティクスのデータによると、ヴァンエックのビットコイン信託は、現在7番目に大きな現物型ビットコインETFとなっており、運用資産総額は1億9190万ドルとなっている。一方、ウィズダムツリーのファンドは、わずか2940万ドルのAUMで最小となっている。

ビットコインETFのAUMランキング Source: Dune Analytics