米中協議進展期待を受け、月曜日の米株式市場はダウ平均など主要3指数揃って史上最高値を更新。その流れは本日のアジア株式市場にも続いている。午後1時44分時点で日経平均は2.03%高、上海総合指数は0.68%高、香港ハンセン指数は0.62%高、韓国総合株価指数は0.43%高となった。

8月中旬から始まった米中関係改善への期待は、韓国の10年債利回りにも波及している。8月16日の安値1.147%から反転した利回りは、今日の時点で1.888%まで上昇し、ウォン高の流れを加速させている。ドル/ウォンは8月中旬頃に1220近辺で上値を何度も抑えられ、利回りの反転とともにウォン高となり本日は1160.25あたりだ。ただ、週足で見るとこの水準は2018年4月頃から続く上昇チャネルの下限にあたり、いったん反発を見せてもおかしくはない水準に達している。

韓国統計庁が10月31日発表した韓国消費者物価指数は前年同月比で0.0%と前回の-0.4%を上回り、韓国経済に底打ち感が出始めている。11月1日発表の日経製造業PMIも48.4と前月を上回った。韓国の中銀である韓国銀行は10月に今年2度目の利下げを行ったが、米中合意に至れば韓国経済への追い風となることは間違いない。

世界的にリスクオンの流れの中で米10年債利回りも上昇しており、韓国国債利回りもさらに上昇する可能性がある。米中合意の署名が実際になされればその可能性は相当高いだろう。それはウォン高にもつながるはずだ。

本日のドル/ウォンは引き続きウォン高の流れが強いだろう。ただし、1156近辺は日足のレジスタンスラインかつ週足のチャネル下限でもあり、ある程度の反発が想定される。さらなる追加材料がなければいったん下落は停止し、本日は1156~1164での推移を予想する。