6時15分時点のドル円は、6銭円高ドル安の109.06円。109.27円まで上昇していたが、FOMCを受けて伸び悩んだ。
注目のFOMCでは、主要政策金利を年1.5~1.75%に据え置くことを決め、様子見姿勢を維持する方針。しかし、パウエルFRB議長は、新型コロナウイルスによる肺炎について次のように言及した。
「ウイルスは深刻な問題」
「ウイルスは中国や世界で経済活動の阻害要因に。FRBは注意深く監視している」
NYダウは前日に決算を発表したアップルをはじめ、ボーイングやGEといった主要企業の決算を受けて強い動きだったが、パウエル議長の発言を受けて伸び悩み、11.60ドル高の28,734.45ドルで引けた。
中国のウイルス感染に関しては、中国の死者が132人に拡大し、感染は5,974件、疑いが9,239件と2003年のSARSを上回っている。中国政府の対応への不信感は根強く、市場の警戒感は強いままだ。
本日の経済指標では、22時30分の第4四半期GDP(国内総生産)の速報値に注目(予想2.1%)。GDPの発表は、「速報値・改定値・確報値」と3回あるが、もっとも注目されるのが速報値だ。予想より高い結果になれば米ドルの買い材料になる。
ドル円のテクニカル分析と相場見通し
今日のドル円予想レンジ
108.50~109.40円
ドル円のチャートは、以下の通り。
一目均衡表の雲の上限に沿った動きとなっている。100日移動平均線(108.74円)と20日移動平均線(109.37円)に挟まれた動きが続くだろう。しかし、米10年債利回りの動向には注意が必要だ(下図)。
パウエル議長の発言を受けて、米10年債利回りは低下。28日の安値1.574%を下回ると、下値模索の展開になるだろう。