米イラン情勢の落ち着きに加え、米中貿易協議の進展も投資家心理を明るくしている。中国の劉鶴(リュウ・ハァ)副首相が13日に渡米し、貿易協議の第1段階の合意文書について15日にも署名すると伝わったからだ。

5時48分時点のドル円は109.53円と高値圏での推移。米30年債入札が好調で、米10年債利回りは下げているものの、ドル円はしっかりした動きとなっている。

イランがイラクにある米軍基地にミサイルを撃ち込み、米・イランの対立激化懸念からドル円は107円台半ばまで下落したが、軍事行動回避の見通しから買い戻しが入っているのだ。

本日は22時半に雇用統計が発表される。非農業部門雇用者数の予想は16.4万人。109.70円前後は昨年末に完全に抑えられていた水準だが、雇用統計をきっかけに突破できるかどうかに注目だ。

ドル円のテクニカル分析と相場見通し

今日のドル円予想レンジ 

109.10~110円

ここ2日間の上昇で、20日・100日・200日移動平均線を一気に上回った。中東情勢の緊迫化でリスク回避の円買いをしていた投資家の巻き戻しもあり、ボラティリティが高い状況だ。

雇用統計の結果しだいでは、昨年末に抑えられていた109.70円を突破し、110円にトライする可能性があるだろう。