【ニューヨーク州ロングアイランド】15万ドル相当(約1700万円)のビットコインとアルトコインをISISに送金したとして、ある米国人女性が最高110年の懲役刑の可能性に直面している。ニューヨークポスト紙が伝えた。

 ズービア・シャナズ被告はテロリスト団体を支援するために22500ドルを銀行からローンで借り、62000ドルをクレジットカードでの仮想通貨購入にあてていた。

 米国国籍のシャナズ被告は以前マンハッタンの病院で検査技師をしていたが、昨年シリアに赴き難民キャンプでボランティアとして働いていたという。

 ブリジェット・ロード米連邦検事代理は米法務省(DOJ)の声明によると、シャナズ被告は今月13日に逮捕され詐欺とマネーロンダリングの罪で起訴された。

 法務省はシャナズ被告の活動を以下のように説明している。

被告は数多くの金融機関を欺いて85000ドル以上の不法な収入を得、ビットコインと他の仮想通貨に変換した。 彼女はその後、イラクとアル・シャムのイスラム国[ISIS]を支援するために国から資金を洗浄し移した。

 声明によると、シャナズ被告は有罪判決を受けた場合、銀行詐欺罪で最大30年、マネーロンダリングに最大20年の実刑に課せられる。

ビットコインのイメージダウンにつながるか

 この事件は、仮想通貨の名声を守ろうとしているビットコインの支持者たちにとっては打撃だ。仮想通貨がマネーロンダリングやテロ支援などの不正行為を可能にすると定期的に主張してきたビットコイン懐疑派に証左を与えているからだ。

 アナリストたちは、テロリスト団体の資金調達において仮想通貨が大きな役割を果たしていないことを明らかにしている。しかし、シャナズ被告の一件は、切り離されて確実に仮想通貨の評判に不利に働いている。