米下院金融サービス委員会は、3月24日にデジタル通貨に関する公聴会を開催する。21日に同委員会が発表したスケジュールから明らかになった。

金融サービス委員会内の国家安全保障、国際開発、金融政策に関する小委員会が「デジタル通貨への国内および国際アプローチのレビュー」をテーマとする公聴会を行う。

現在のところ、公聴会のスケジュールのみが明らかになっているのみで、具体的に誰を証言者となるのかなど、ほかの情報についてはまだ公開されていない。

下院委員長はリブラ反対派で有名

米下院の金融サービス委員会のマキシン・ウォーターズ委員長は「(フェイスブックが主導する)仮想通貨リブラをまったく支持していない」と公言するほど、デジタル通貨に対して強硬な姿勢を取っている人物でもある。

リブラを巡っては、昨年10月にフェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOを召喚する公聴会が開催されている

最近の議会公聴会

今年1月30日開催の下院公聴会において、共和党のトム・エマー共議員は、デジタル決済に関する批判・規制が技術革新を遅らせかねない点について、懸念を表明した

「様々な種類の仮想通貨、デジタル資産、金融以外へのブロックチェーン利用へのアプローチを標準化する方法に取り組んでいる優秀な人々がいる。

現在、それ(規制当局と仮想通貨間)は完全に混乱している。(お互いが理解できるよう)合意された用語・定義が不足しており、消費者保護に取り組む立場として最も心配している問題への対処、つまり、『あなたのお金は安全で、何か問題が発生しても取り戻せる』といえる健全な法的アプローチを見つけるのは困難だ」

また2月の議会公聴会では、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、フェイスブックのリブラによって「火がついた」と発言し、デジタルドルの研究を精力的に進めており「複数のプロジェクトがある」と話した。ビットコイン上昇の要因になったのではないかとの見方も出ていた

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