米カリフォルニア拠点のブロックチェーン開発企業バトン・システムズは、初期段階の資金調達シリーズAで1200万ドル(約13億円)をあげた。レジャーインサイツが9月2日に伝えた

今回の調達資金はトリニティ・ベンチャーズなどが出資。バトン・システムズは資金をブロックチェーン基盤の銀行間決済ソリューションの拡大に使用するとされる。

バトン・システムズは、市場参加者や決済機関など向けに1日あたり130億ドル(約1兆4000億円)超の決済処理をする。従来のシステムと互換性があり、顧客に既存のビジネスシステムの整備を要求しないという。バトン・システムズは以下のように述べている。

「このバトンのプラットフォームは、金融機関の既存のビジネス処理、システム、レジャーをそのままにして、現在の担保と現金のシステムを統合する」

さまざまなシステムや機関の間で連携し、即時照合やすべての関係当事者への報告など、透明性と効率性を保った決済を実施するという。しかし、同社のアルジュン・ジャヤラムCEOは、分散型台帳技術(DLT)を活用する一方で、仮想通貨やデジタル資産は含まないと強調している。

バトン・システムズは過去に、イングランド銀行のブロックチェーンを活用したリアルタイム決済のプロトタイプに貢献していた。のちに同銀行は同技術を使って即時グロス決済(RTGS)システムの再構築をすると発表している

また、バトン・システムズは、英国の投資銀行バークレイズ銀行が昨年開催したハッカソンで、デリバティブ向けの業界基準ISDAのコモン・ドメイン・モデル(CDM)をサポートするベストソリューションに選ばれていた。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版