米司法省は、仮想通貨ミキサー「ブレンダー」と「シンドバッド」を運営したとして、資金洗浄に関与したとしてロシア国籍の3人を起訴した。
1月10日の発表によれば、ジョージア州の連邦大陪審がロマン・ヴィタリエヴィッチ・オスタペンコ氏、アレクサンダー・エフゲニエヴィッチ・オレイニク氏、アントン・ヴィャチスラヴォヴィッチ・タラソフ氏を起訴した。米司法省によれば、これらの仮想通貨ミキシングサービスは、ランサムウェアやハッキングに関連する仮想通貨の資金洗浄に使われていた。
「これらのミキサーを運営することで、被告らは国家が背後にいるハッキンググループやサイバー犯罪者が公共の安全と国家の安全保障の両方をを脅かす犯罪を容易にしていた」と、司法省は指摘している。
米財務省外国資産管理局(OFAC)は、2022年5月にブレンダーを制裁対象とした。北朝鮮のハッカー集団のラザルスがローニンブリッジからの盗んだ仮想通貨を資金洗浄するためにこのミキサーが使われたためだ。
仮想通貨分析企業エリプティックは、ブレンダーが2023年2月にシンドバッドとして再ブランド化を試みた可能性が高いと報告している。これを受け、2023年11月にOFACはシンドバッドを制裁対象リストに追加した。
「昨年、国際的なパートナーの協力を得てシンドバッドを解体することに成功した」とFBIアトランタ支局のショーン・バーク特別捜査官代理は語った。「しかし、私たちはこの初期の成功に満足することなく、その開発に関与した人物を特定し、責任を追及することに注力し続けた」。
米国当局は2024年12月にオスタペンコ氏とオレイニク氏を逮捕したが、タラソフ氏は記事執筆時点で逃亡中だ。この3人は資金洗浄の共謀と無許可の送金業務の運営の罪に問われており、有罪となれば25年以上の懲役が科される可能性がある。