オーストラリアの金採掘企業エボリューション・マイニングのジェイク・クラインCEOは、仮想通貨よりも金の方がより魅力的であると主張している。
CNBCに出演したクライン氏は、ビットコインのリターンが過去10年間で金を大きく上回っているにも関わらず、ヘッジ投資の観点から金の持つ安全性をビットコインがまだ提供できていないと主張している。
クライン氏は、仮想通貨は依然として投機性が高いと指摘し、仮想通貨市場が持つボラティリティの高さは投資家を金に回帰させることになるだろうと語っている。
仮想通貨価格の不安定さは、資産クラスとして仮想通貨に対する批判としてよく引き合いに出される。BNYメロンの子会社であるインサイト・インベストメントのアナリストは6月、ビットコインの価格変動の大きさが、機関投資家の投資を受ける上で懸念材料になると指摘している。
Woodbul Chartsのデータによると、ビットコインの60日間ボラティリティは6月の不安定な値動きを受け、11.69%となっている。
金もまた、6月から8月にかけて200ドルもの変動をみせ、年初から不安定な価格パフォーマンスとなっている。
それでもクライン氏は、金とBTCの2つは共存できるだろうと語っている。
一方でブルームバーグのストラテジストであるマイク・マッグローン氏は、ビットコインが金に取って代わったと主張している。
リターンに関しては、ビットコインは誕生して以来、金を上回っている。金の10年間のリターンは最近マイナスに転じたが、過去10年間のBTCのパフォーマンスは36万%を超えている。
昨年を基準としても同様の見方となる。金は2020年8月から8%下落となっているが、ビットコインは300%の上昇となっている。