UAE(アラブ首長国連邦)とサウジアラビアが、クロスボーダー(国を超えた)送金を円滑にする目的で新たな仮想通貨を立ち上げた。UAEのエミレート・ニュース・エージェンシーが19日に報じた。ロスボーダー送金に関しては現在、ブロックチェーン企業のリップルやSWIFT、中国アリババ子会社の決済サービス「アリペイ」などの間で競争が激化している。
この合意は、両国の共同イニシアチブであるStrategy of Resolve(決断戦略)の中で到達したもので、新たな仮想通貨は「サウジーエミラテ・パイロット・仮想通貨」と呼ばれている。決断戦略は、航空産業、金融教育やクロスボーダー送金市場におけるデジタル資産など7つのイニシアチブから構成されており、今回の新たな仮想通貨は、銀行を対象にブロックチェーン技術の理解を促進し、より円滑なクロスボーダー送金を実現するために実験的に用いられることになるという。
また、消費者利益の保護や技術スタンダードの創設、サイバーセキュリティーリスクへの対応なども目指すという。
先月13日にUAEとサウジアラビアは、両国の国境を越えた取引で使用可能な仮想通貨を共同で発行する計画である報じられていた。
SWIFT(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication)とは、世界規模で標準化された送金プラットフォーム。日本語訳は国際銀行間通信協会。国際間でお金の移動を行うために各国の銀行が協力し、共通の手続きを行うことでグローバルなお金の移動を可能にしている。お金の国際間移動は、各国通貨の違いから、銀行が多額の外貨準備(自国以外の通貨の準備)を行う必要があるが、全ての銀行が多様な通貨を確保できるわけではない。したがって、SWIFTによる海外送金は、いくつもの銀行を仲介して行われる。そのため、高額な手数料、送金速度の遅さ、また不透明な資金移動プロセスが問題点として指摘されている。
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— コインテレグラフ⚡仮想通貨ニュース (@JpCointelegraph) 2018年10月31日
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