イギリスの競争・市場庁(CMA)は、人工知能(AI)に注目している。CMAが消費者や経済に対するAI技術の影響を調査すると発表したのだ

CMAは5月4日、OpenAIのChatGPTのようなアプリケーションに対して、安全性、透明性、公平性、説明責任などの主要な原則に基づいて、基盤モデルの開発と展開を調査すると発表した。

CMAのサラ・カーデル長官は、AIツールが一般に知られるようになってから、規制当局が注目しているとコメントした。

「これは急速に発展する技術であり、企業が競争する方法を変えるだけでなく、経済成長を大幅に促進する可能性がある」

カーデル氏は、イギリスの企業や消費者がAI技術の潜在的な利益を享受できるようにしながら、偽情報から保護されることが「重要」であると続けた。AIによって生成された偽物はすでにインターネット上に現れ始め、訴訟が起こっている

最初のレビューでは、AI基盤モデルの競争市場とその使用について調査される。規制当局は競争や消費者に対するリスクとともに、その機会をどのように拡大して提供できるかをチェックする予定だ。

CMAは、その目標が「公開された競争市場と効果的な消費者保護」を確保する方法で技術が発展するのを助けることだと述べている。

さらにCMAのレビューは、技術が発展するにつれて消費者を保護し、健全な競争を支援するための「指導原則」を作成することを目的としている。調査結果に関する報告書は、2023年9月に公表される予定だ。

この発表は、2023年3月にイギリス政府から発表されたAIに関するホワイトペーパーに続くものだ。

イギリスの首相は4月25日、国のAI対応を加速させるタスクフォースを支援するために、1億ポンド(約160億円)の資金を提供することを発表した