英ロンドン拠点の外貨両替大手トラベレックス(Travelex)は、昨年末にランサムウェア(身代金要求型ウイルス)によるハッキング攻撃を受け、身代金としてビットコイン230万ドル(約2億5000万円)相当を支払ったという。ウォールストリートジャーナルが4月9日に報じた。

トラベレックスは2019年12月31日にランサムウェア「Sodinokibi」の攻撃を受けていた。同社は、空港や旅行者向けサイトでの外貨両替で知られる。

同社は以前、ハッキング被害について認めていたが、身代金の支払いについては明かしていなかった。

報道によれば、数週間にわたりシステムの一部がオフラインになり、業務に支障が出ていたが、その後身代金として285BTCを支払ったという。

ウォールストリートジャーナルの取材に対し、トラベレックスの広報担当は、このハッキングに関しては英当局が依然調査中であるとし、これ以上の詳細についてはコメントしていない。

英国では、身代金を支払うことは違法ではない。しかし英国家犯罪対策庁は、犯罪者のさらなる動機になるため、要求に応じて支払わないことを強く推奨している。

また、米国は、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で多くの会社が在宅での作業を強いられているなどの理由からも、ハッカーの動きが活発になっていると警告している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン