仮想通貨ハードウェアウォレット企業トレザーは、アフリカでのビットコイン教育の普及に向けた取り組みを進めており、新たな教育プログラム「トレザー・アカデミー」を立ち上げた。このアカデミーは、ガーナの首都アクラで開催されたトレザー支援のアフリカ・ビットコイン会議で12月4日に正式に発表された。
トレザー・アカデミーは、アフリカでビットコインの知識を広めるための教育プログラムだ。2023年にパイロットプログラムとして始まり、地元のビットコイン専門家による対面式のミートアップを提供し、アフリカの人々がビットコインの可能性について学ぶプラットフォームを整えることを目指している。
トレザーのブログによると、トレザー・アカデミーのパイロットプログラムはガーナ、ナイジェリア、カメルーン、ウガンダ、ブルンジ、ケニアで活動している。2024年を通じて、同社は10以上の新しいアフリカ諸国にアカデミーを設立し、ビットコインに関する知識を広めるために数百人の現地教育者を育成する計画だ。
トレザーのマテイ・ザックCEOは「ビットコインの採用は、他のどの大陸よりもアフリカで関連性が高いかもしれない」とし、その特性が決済スキーム、マイクロファイナンス、貯蓄といったアフリカでのイニシアティブに関連する利点を提供するとした。
アフリカでのトレザーの教育プログラムの一環として、同社はビットコインの認知度を高めるためのビットコインテーマの車「ビットコイネータ」の資金提供も行っている。このビットコイネータの認知度プログラムは、特にガーナ、トーゴ、ベニン、ナイジェリアの西アフリカ地域でビットコインの意識を広めるために、2018年に非営利団体ビットコイン・アルゼンチンとビットコイン・アメリカーナによって始められた。キャンペーン名は「ビットコイン」とスペイン語でミニバンを意味する「カミオネータ」を組み合わせたものだ。
トレザーによると、アフリカでのビットコイネータキャンペーンは、ガーナのビットコイン教育イニシアティブであるビットコイン・カウリーズと共に開始された。キャンペーンの一環として、ビットコイネータブランドのランドローバーが西アフリカ諸国経済共同体を巡り、地域社会や学校にビットコインに関する情報を届ける。
発表によると、アフリカ・ビットコイネータのロードトリップは12月1日に始まった。トレザーは、その進捗をビットコイネータのX(旧ツイッター)の公式アカウントを通じて共有し、ビデオブログや他のメディアチャンネルを通じて情報発信されるという。
トレザーは、トレザー・アカデミーがビットコインコミュニティの支援によって可能になったと述べ、2023年10月に発売されたトレザーの限定版ビットコイン専用ハードウェアウォレット「トレザー・セーフ3」の各売上から21ユーロが寄付されていると語った。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン