ミームコイントレーダーが新たなブームに群がっている。それは「下手に描かれた」有名人や政治家をモチーフにしたソラナベースのトークンだ。

新しくリストされた「ジェオ・ボーデン(Jeo Boden)」や「ダナルド・トロンプ(Danold Tromp)」といったミームコインは、わざと下手に描かれたアートワークを特徴としており、ローンチ後にそれぞれ17万4900%、5万9900%の価格上昇を遂げた。

これらのトークンにははっきりとした創設者もわからず、ロードマップもなく、ユースケースを提供していないが、一部のトレーダーはこれらのトークンでかなりのリターンを得たと主張している。

3月6日の投稿で、仮想通貨投資家「バーカリー」は、「ジェオ・ボーデン」のトークンでわずか260ドルを2日間で4万2000ドルに変えたと主張した。これは米国のジョー・バイデン大統領を模したようなキャラクターをテーマにしたトークンで、BODENのティッカーシンボルで取引されている。バーカリーは1173万BODEN購入したという。

 Source: @bodenonsolana on X

3月7日の投稿で、バーカリー氏は、自身が保有するBODENが現在43万2000ドルの価値があると語り、その時点で約300万トークンを売却したとした。BODENトークンは3月4日のローンチ時に時価総額2万ドルだったが、ローンチからわずか3日で3500万ドルにまで増加した。

The price of BODEN has surged more than 170,000% since its launch three days ago. Source: Birdeye

このミームコインは、2012年に流行した「スプーダーマン(Spoderman)」ミームからインスピレーションを得ていると見られる。

似たようなトークンも多数立ち上げられており、元米大統領バラク・オバマ氏をベースにした「ベリク・オベマ」、マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長をもとにした「メカエル・セイロー」、アンドリュー・テイト氏が「アンドゥルー・テテ」として描いている。

Bodenトークンから派生したミームコイン Source: @serbobross on X

しかし、BODENのように好調なパフォーマンスを示した他の類似ミームコインはほとんどないようだ。3月6日にローンチされた「ダナルド・トロンプ」(DANOLD)は、ローンチ時の時価総額が約1万5000ドルだったが、3月7日には1500万ドルにまで達した。しかし、その価格は最高値から88%以上下落している。

One investor claims to have turned $260 into $46,000. Source: @barkery91 on X

真剣な投資家からは根本的に「愚かな」投資と見なされるミームコインだが、仮想通貨の古参投資家は、潜在的に大きなリターンの可能性と引き換えにリスクを取り、元本を失うことを気にしない限り、ミームコインに好意的だ。

カイゼン・ファイナンスのディレクター、エフゲニー・ヴェルズン氏は、これらのトークン自体は基本的なファンダメンタルズを欠いているが、初期の小さな投資でリターンを得る良い方法になり得るとコインテレグラフに語った