トークン化された現実資産(RWA)は、30兆ドルの市場機会を持つと、ポリゴンのグローバルヘッドであるコリン・バトラー氏がコインテレグラフのインタビューで語った。採用は主に資産を多くもつ個人によって推進され、トークン化が歴史的に流動性が低かった資産クラスに流動性とアクセスをもたらすことで、ポートフォリオの代替資産への配分が劇的に増加すると予測した。
「世界には300兆ドルの資産があり、その半分、つまり100兆ドルは純資産が100万ドルから3,000万ドルの個人によって所有されている。これらの個人の代替資産へのポートフォリオ配分はしばしば無視できるほど少ない」とバトラー氏はのべた。
「将来的には、そしておそらく遠くない未来に、JPモルガンのプライベートバンカーに行くと、彼は『あなたのポートフォリオにはこの分野への配分が0%です。20%のエンダウメントモデルをお勧めします』と言うだろう。それを全員に適用すると、世界的に30兆ドルの機会となる」

RWA.xyzによると、これまでに約90億ドルがトークン化されたプライベートクレジット商品に投資されている。この数字は、大規模なプライベートエクイティファンドがこの分野に参入することで劇的に増加する見込みであり、バトラー氏はすでにその動きが始まっているとした。
「これまでの大きな例としては、アバランチ上で最初に登場したKKR、そしてハミルトン・レーンがある。ブレバン・ハワードは最初の大規模なヘッジファンドの例であり、これらはすべてポリゴン上でトークン化されている」とバトラーは語った。
バトラーはこのトレンドが続くと予想しており、今後数年間で数十億ドルの追加トークン化プライベート資産の発行が見込まれると述べた。「これらの企業のデジタル部門のトップはこのように考えている。資産運用額(AUM)が5,000億ドルのプライベートエクイティ企業が、今後5年間でさらに5000億ドルを調達することをモデル化している場合、そのうち10%の成長、つまり500億ドルがこの分野から来ると考えている」とのべた。
ステーブルコインを除くと、現在ブロックチェーンネットワーク上には約116億ドルのトークン化されたRWAが存在する。現在最も人気のあるRWAは、ブラックロックUSDインスティテューショナルデジタルリクイディティファンド(BUIDL)やフランクリン・オンチェーン米国政府マネーファンド(FOBXX)などのトークン化されたマネーマーケットファンドである。これらはそれぞれ約5億2,000万ドルと4億2,000万ドルを管理しているとRWA.xyzは報告している。
ポリゴンテクノロジーはブロックチェーンのスケーリングソリューションを開発し、デフィラマのデータによると、約8億5,000万ドルの総ロック価値(TVL)を持つイーサリアムスケーリングチェーンを運営している。