仮想通貨に特化したヘッジファンドでベンチャーキャピタルであるスリーアローズ・キャピタル(3AC)は、デジタル資産市場の激しい崩壊に伴う債務超過の見込みに対処するため、残存資産の売却や救済措置まで検討している。
ウォールストリート・ジャーナルの17日の報道によると、3ACは法律アドバイザーや財務アドバイザーを雇い、投資家と貸し手のための解決策を探っているとのことだ。3AC共同創業者のカイル・デイビス氏は、資産売却や他の企業による救済策など、いくつかの選択肢が検討されていると語った。また3ACは既存の債権者と暫定的な合意を交渉することで、時間を稼ごうとしている。
仮想通貨の未来をまだ信じているというデイビス氏は、今年2月にテラ・エコシステムのステーブルコインのペッグを維持するために設立された「ルナ・ファンデーション・ガード(LFG)」が発行した10億ドルのトークンセールに3ACがどの程度参加したかを明らかにした。デイビス氏によると、3ACはこのセールで約2億ドルのLUNC(旧LUNA)トークンを購入したという。このトークンセールには、ほかにはVC企業のディファイナンス・キャピタルやレパブリック・キャピタル、GSR、トライブキャピタルlなども参加した。
今週初め、テラ・コミュニティ・フォーラムの内部告発者により、3ACが5億6000万ドル相当のLUNC(旧LUNA)トークン合計1090万枚を購入していたことが明らかになった。そのポジションの価値は現在、1000ドルを下回るまでになっている。
Three Arrows Capital bought 10.9M locked LUNA for $559.6m - it's now worth $670.45.
— Crypto Maxi (@cryptoMaxi420) June 14, 2022
Ouch
3ACは、テラのエコシステム崩壊の影響をもろに受けたのに加え、今週ビットコイン(BTC)とイーサ(ETH)の価格が2020年12月以来の低水準に急落し、複数のポジションで大量の清算が発生した。
木曜日に報じたように、スリーアローズ・キャピタルはブロックファイを含む貸し手グループからのマージンコールに応じることができなかった。これらの企業は、少なくとも3ACのポジションの一部を清算した。