分散型取引所IDEXは先日、IDEX2.0メインネットのリリースに先駆けて、Qauntstampによるセキュリティ監査を受けた。同取引所のアレックス・ウェアンCEOはコインテレグラフに対し、セキュリティ監査の重要性を強調した。

「数週間というスピードで市場に出され、監査を受けていないと作成者自身が述べているコントラクトに対して資金を預けるという行為は明らかに危険な賭けだ。ハッキングや資金消失の事例はかなりの数存在しており、それが潜在的なリスクであることを示している」

ウェアン氏は多くの有名な分散型金融(DeFi)プロジェクトが未監査のままで始動してきたという事実と、その判断が大惨事を招いたことが一度ではないことについて、暗に言及した。IDEXのケースでは、重大な脆弱性が発見されることなく、プロジェクトがコードレビューに合格した。Quantstampのリチャード・マーCEOはコインテレグラフの取材に対し、次のように述べた。

「IDEX 2.0はドキュメンテーションとコードの質が非常に高い」

ウェアン氏は分散型金融の分野で支配的な、セキュリティ監査に対する考え方について説明し、仮想通貨(暗号資産)業界全体が脆弱性の影響を受けやすいとの所見を述べた。

「分散型金融について言えば、私はこの分野全体にいくらかのリスクがあると考える (おそらく全ての仮想通貨にリスクがあり、ビットコインすら例外ではない)。その確立したプロジェクトが比較的新しかったとしても、そこに何のバグも含まれていないと確信することはできない。市場での時間とオープンソースコードは、これらのリスクを最小化するのに役立つ最良の方法だ」

多くの分散型金融プロジェクトが直面している困難にもかかわらず、新たなサービスが始動し続けている。この分野の勢いには終わりが見えない。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン