プライバシーが再び脚光を浴びる中、市場では突出した勝者が現れている。Zcashプロトコルが仮想通貨界隈の話題をさらい、ネイティブトークンであるZcash(ZEC)の価格もその流れを反映している。

ZECは2018年以来初めて500ドルを超えて取引されており、業界で最も影響力のある論者たちの支持によって押し上げられている。

アーサー・ヘイズ氏、ナヴァル・ラヴィカント氏、マート・マムタズ氏、アンセム氏、スレッドガイ氏など、著名なアカウントが数カ月にわたりZcashの「プライバシー第一主義」を擁護してきた。こうした投稿や強気予想が重なり、ZECは他のアルトコイン市場を大きく上回るリターンを上げている。

一方で、この動きを「価格つり上げのための組織的キャンペーンではないか」と疑問視する声もある。

Zcash財団の新たな事務局長に就任したアレックス・ボーンスタイン氏によると、Zcashが再びプライバシー重視の代表的プロトコルとして注目を集めているのは、政府の過剰介入やプライバシー侵害への不満が自然発生的に高まった結果だという。

ボーンスタイン氏はコインテレグラフの番組「Chain Reaction」に出演し、米国の公益法人(501(c)(3))であるZcash財団はZECの宣伝のために金銭を支払ったり依頼したりすることはないと強調した。

「我々はこの件に一切関与していない。最初に名前が挙がり始めたときは驚いたし、それが波のように広がっていく様子は本当に異例だった」とボーンスタイン氏は述べた。 「Zcashには強力な物語性があり、人々がようやくその可能性に気づき始めたのだと思う。」

ビットコインの再来

YouTubeチャンネル「Crypto Banter」の司会者ラン・ニューナー氏も同週、Chain Reactionに出演し、ボーンスタイン氏の見解に同調した。

南アフリカ出身の放送者で起業家でもあるニューナー氏は、Zcashを「今、仮想通貨業界で最もエキサイティングな存在」と評し、2009年から2017年のビットコイン初期の採用期と比較した。

「ビットコインを特別なものにしたのは、世界中の最も聡明なサイファーパンクたち――極端なリバタリアン――が“政府に干渉されない送金手段”という共通の目的のもとに団結していたことだ」と同氏は語った。

しかし、ビットコインの透明な取引システムは二重支出問題を解決するために設計された一方で、プライバシーを犠牲にしていると指摘した。

「今、同じようなサイファーパンクたちがRedditやX(旧Twitter)で再び自発的に集まり、今度は“プライバシー”という新たな理念のもとに結束している。それこそがビットコインに欠けていた最後のピースだ。」

ニューナー氏は、より高度なプライバシーを提供する仮想通貨プロトコルを求める動きこそが、2025年におけるZECの急騰を支える本当の原動力だと述べた。

ビットコイン対Zcash

ボーンスタイン氏は、Zcashの開発を率いたズーコ・ウィルコックス氏ら暗号研究者たちが、ビットコインの理念に影響を受けながらも改良を志した経緯を振り返り、より冷静な見方を示した。

「ビットコインが成し遂げたこと、そしてその目的に対して深い敬意があった。そのうえで、“より良いものにできる”という思いがあった。」

また同氏は、Zcashには「小規模で機動的な」組織や個人が関わっているため、ガバナンスの変更や新機能の導入を「より速く進められる」と説明した。

「Zcashは誰にとってもビットコインの改良版だと考えているし、それにとどまらない。実用性、安全性、基盤技術の強化など、さまざまな改善を続けている」とボーンスタイン氏は語った。

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