米商品先物取引委員会(CFTC)は、増加する分散型金融(DeFi)プロジェクトについて、規制の議論を進めている。
14日にCFTCの技術諮問委員会は、法律専門家のアーロン・ライト教授や弁護士のゲイリー・デウォル氏による「分散型金融の成長と規制の課題」と題したプレゼンテーションを開いた。
ライト氏はDeFiの利点について、多くのプロセスを自動化することで低コストでサービスを提供できる可能性を評価。さらに「DeFiプロジェクトの興味深い点は、構成可能で、インタラクティブな点だ。開発者はこうした要素を金融レゴブロックと呼ぶ」と話した。
規制に関しては「開発者は通常、法的な内容は最初は考えないだろう」と解説。「ただし、これらは違法だという意味ではない。技術面を第一に考えて設計されており、必ずしも規制遵守を念頭に設計されていない」とした。
ソフトウェア開発者に責任か
一方でデウォル氏はDeFiプラットフォームが違法性があった場合に、当局は誰に責任を負わせるべきかという疑問に対して、今後はソフトウェア開発者に対する法的措置が増えるのではないかと推測した。
「一般的に米国では、ソフトウェア開発は憲法の修正第1条で、法的に保護された活動だ。アーロン氏が示すように、DeFiのユースケースは多くある。しかし修正第1条は万能ではない」と述べた。
しかし、二次的な責任についてはプロトコルを利用したり、貢献する人々にも及ぶ可能性があるという。ライト氏は解決策として、セーフハーバーの可能性に言及した。セーフハーバーとは、あらかじめ決められたルールや基準を満たしている限り、法令違反とはならない措置のことだ。
「セーフ・ハーバーは、技術革新を制限することなく、消費者の利益を保護するための責任ある開発を保証することができる」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン