タイの税関当局は、IBMのブロックチェーンソリューション「トレードレンズ」を使用して同国の港湾から出荷されるコンテナを追跡する。8月28日に発表した。同プラットフォーム導入で、出荷情報の追跡や情報共有の効率化を目指す。
トレードレンズは、IBMと物流大手のマースクが開発した国際貿易プラットフォーム。タイのニュース、バンコクポストによれば、トレードレンズの導入はASEANの中ではシンガポールに次いで、2番目になるとしている。
IBMタイのインドシナ担当のバイスプレジデント、パタマ・チャンタラック氏は、同システムが世界規模のロジスティックエコシステムのステークホルダーに恩恵をもたらすことを期待するとし、以下のように述べた。
「トレードレンズは、タイ税関局に自動で変更不可能な追跡ツールを提供し、エコシステムメンバーのネットワークでリアルタイムで情報を共有でき、さらに安全で透明性が高く効率的で簡素化されたワークフローをもたらすだろう」
チャンタラック氏は、トレードレンズは、コンテナの出港後即座に出荷データが税関に送信されるので、受け入れ準備にかけられる時間が増加するとしている。まずは同国チョンブリー県にあるレムチャバン港に導入し、その後バンコクの港にも導入予定だとしている。
トレードレンズについては、日本の大手海運業者オーシャンネットワークエクスプレス(ONE)が7月に参加することを発表している。
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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版