日本の大手海運業者オーシャンネットワークエクスプレス(ONE)とドイツの海運会社ハパックロイドは、ブロックチェーン貿易プラットフォーム「トレードレンズ(TradeLens)」に参加した。ONEやトレードレンズなどが2日に発表した。世界の6大海運業社の5社が同プラットフォームに参加することになる。
ONEは2017年に川崎汽船や商船三井、日本郵船の3社のコンテナ船事業を統合して生まれた企業だ。同社のホームページによると、船隊規模は世界6位に位置する。
トレードレンズはIBMと物流大手のマースクが開発した国際貿易プラットフォーム。貨物船業者や港湾関係企業、税関、銀行、物流会社などが参加し、輸送時間の短縮などを目指している。4兆ドル(約400兆円)規模の物流業界では80%超が海上輸送とされる。このトレードレンズを活用して文書業務や諸経費、時間を削減する意図がある。
今年5月には、スイス本社の海運業界第2位のメディタレニアン・シッピング・カンパニー(MSC)と第4位のフランス拠点のCMA CGMが、トレードレンズへ参加している。
ハパックロイドのIT担当責任者マルティン・グナス氏は、今回の参加について以下のように述べた。
「現在、世界の6大海運業社の5社が同プラットフォームに参加しており、我々はさらなる信頼と透明性とサプライチェーン間の連携を提供する輸送を加速し、国際貿易を促すことができる」
またONEのコーポ―レート&イノベーション担当のマネージング・ディレクター、ノリアキ・ヤマガ氏は「海運サプライチェーン全体のさらなるイノベーションを推進する意義は非常に大きい。プラットフォームの進化に貢献できることにワクワクしている」とコメントしている。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版