テキサス州当局は1月26日、自称「仮想通貨銀行」のアライズバンクに無条件の停止命令を出し、州の住民へのいかなるサービスも中止するよう命じた。
同日の公式プレスリリースにおいて、テキサス州のチャールズ・G・クーパー銀行管理官はアライズバンクが「銀行サービス」を提供していなかったと述べた。同社は、その業務内容が大きな問題となっていた。
プレスリリースの説明は以下の通り。
「本停止命令は、アライズバンクが社名やマーケティング素材に『銀行』という言葉を使用し、テキサス州において銀行業務に従事しているかのように示唆したことで同州金融法第31章に違反したとの管理官の判断に基づく」
「本命令はアライズバンクに対し、テキサス州で銀行業務に従事していることを示唆しないように要求する。アライズバンクはさらに、自社のサービスをテキサス州の消費者に提供しないと明確に公表することが求められる」
アライズ社は昨年の終わり頃、ビットシェアーズとの提携話やICOの立ち上げが詐欺行為だと仮想通貨コミュニティで非難され、注目を集めた。
自称「史上初の分散型銀行プラットフォーム」というプロジェクトを指揮していたのはジャレド・ライス氏。苦情報告サイトの「リップオフ・レポート」によれば、ライス氏自身もビジネスパートナーを騙したとされ、評判は良くない。
アライズ社のICOや提携の件がきっかけとなって、ウェブサイト上の活動が厳しく監視されるようになったが、調査した人間は一様に「完全な詐欺」と結論付けた。
テキサス州が同様に、現在は閉鎖されたビットコネクトに対し、有価証券の無許可販売を中止するよう命令を出したニュースが先日、コインテレグラフで報じられている。
テキサス州の命令によれば、アライズ社は1月26日までに条件を満たし、州の消費者に対して100%不干渉のアプローチを採用しなければならなかった。1月5日に出された最初の命令にも対応していない。
本記事執筆時点でアライズバンクのウェブサイトが停止しているため、同社に状況を確認することはできなかった。