ステーブルコイン発行会社テザーが、アーカナム・キャピタルの「アーカナム・エマージング・テクノロジーズ・ファンドII」に200万ドル投資した。テザーとしては初めての仮想通貨ベンチャーキャピタルファンドへの投資だ。

このファンドは分散型Web3プロジェクトに特化したトークン化された投資ビークルだ。アーカナム・キャピタルのマネージングパートナーであるジェームズ・マクドウォール氏によれば、このファンドは送金、クロスボーダー決済、プライバシー、銀行サービスの向上に寄与するブロックチェーン技術に投資している。

テザーのパオロ・アルドイノCEOは、検閲抵抗とオープンなコミュニケーションの促進がテザーとファンドの重要な目的であるとコインテレグラフに語った。

「現在の重要な関心事は、金融システムと個人の自由との関係の変化であり、特にオープンなコミュニケーションに対する制限が増加している状況においてはそうだ。地政学的な紛争は、中央集権型インフラの脆弱性を露呈した」

テザーのベンチャーキャピタルファンドへの投資は、同社による一連の多様化戦略の最新の動きだ。アルドイノ氏は「多様化はテザーの重要な焦点となっている」と言い、2025年にはこの戦略をさらに進める計画だと語った。

多様化を進めるテザー

10月、テザーはトルコ政府にホウ素を裏付けとするトークンを提案した。この鉱物は家庭用洗剤、ガラス製造、肥料に使用される。国営企業エティ・マデン・イシュレットメレリ・ジェネル・ムドゥルルギュによれば、トルコは世界のホウ素供給の約70%を管理している。

12月20日、アルドイノ氏は動画共有プラットフォーム「ランブル」への7億7500万ドルの投資を発表した。この動画共有プラットフォームは、コンテンツを検閲しない自由な言論の場として自らを位置づけている。アルドイノ氏によれば、ランブルの言論の自由という使命が投資の大きな理由だったという。

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