ステーブルコイン大手のテザーが、収益の一部を新興市場や人工知能(AI)、バイオテクノロジーなどの技術に投資する計画を発表した。パオロ・アルドイーノCEOが明らかにした。
テザーは、今後12か月間に少なくとも10億ドルをベンチャーキャピタル部門を通じて投資する予定だとアルドイーノ氏は6月11日にブルームバーグとのインタビューで語った。
アルドイーノ氏によると、テザーには毎月数百の提案を評価する15人のチームがいるという。テザーのVC部門は過去2年間でAIや代替金融インフラなどの技術に約20億ドルを費やしているという。
テザー、投資先企業にAIコンピューティングの提供意欲
テザーのCEOはまた、テザーがすでにAIに10億ドル以上を投資しており、2023年にはデータセンター運営会社ノーザンデータグループに6億1000万ドルの債務融資を行ったことを明らかにした。
「我々は投資先のすべての企業にAIコンピューティングを提供できる」とアルドイーノ氏は述べた。また、「これは伝統的な金融の仲介を減らす技術への投資だ。グーグル、アマゾン、マイクロソフトのような大手テック企業への依存を減らすことが目的だ」とも語った。
アルドイーノ氏の新たな発言は、テザーが2024年第1四半期に過去最高の純利益45億2000万ドルを報告した数週間後に行われた。大部分の利益はビットコイン(BTC)と金の金融利益から得られた35億2000万ドルで、残りの10億ドルは営業利益から得られた。
テザーはスタートアップに目標達成を要求しない
アルドイーノ氏はまた、テザーが投資後1~2年以内に企業が特定の収益目標を達成することを要求しないと述べた。
「我々の投資方針は、非常に興味深いと感じるプロジェクトにのみ投資することだ」と述べ、「我々はクラシックなVCではない。関心のあることに投資し、独自の戦略を持っている」と語った。
テザーは仮想通貨業界で最大の企業の一つだ。テザー(USDT)という同名のステーブルコインを運営しており、市場で最も取引されている仮想通貨およびステーブルコインである。
このニュースは、テザーが2024年4月に事業を複数の部門に再編した数か月後に発表されたものだ。再編された部門には、テザーデータ、テザーファイナンス、テザーパワー、テザーエデュ、テザーエヴォなどが含まれる。AIへの投資に加え、テザーはビットコインのマイニングにもますます関与しており、2023年5月にはジハン・ウー氏の仮想通貨採掘企業ビットディアに1億5000万ドルを投資している。
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